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ラグビー部。

 『常識』とは時に便利ではありますが、時には把握しづらいものです。

 ご多聞に洩れず、僕の会社でも、ここ10年くらい、瘧に取りつかれたように社長以下管理職の方が、ことあるごとに『コンプライアンスだ、遵法精神だ!』と叫んでおられます。その内容は、全く妥当、かつ正義感に満ち満ちていて、僕のようなひねくれたパラサイト従業員でもいちゃもんのつけようがない、しごく全うで堅牢な言葉で語られています。
 いえ、じゃあ何か、『法を守りましょう』と会社が言う前の時代は守らなくてもよかったのか、というつもりもありません。

 たまに、その手の研修を受けたときに、具体例を出して、
 「こういう場合はどうすればいいのでしょうか?」
 とまじめに質問をする人がいます。
 そうすると会社のコンプライアンス担当者側と難しいサラリーマン用語を交えた(『可及的速やかに』-要は急いでってことです-、とか『深耕して』とか-要は深く-ってことです、『屋上屋を重ねる』とか-要は無駄なくらい、ってことですけど。)真剣で、インテリジェンスにあふれた問答がなされて、かくて『おお、わが社も個々での遵法精神の意識のレベルが向上してきているな。』という全体的な空気をもって研修は散会するわけです。
 でも、僕は、その問答をあとで振り返って、散りばめられていたサラリーマン用語を排除して、自分なりに要旨を咀嚼してみると、-僕は、他人にくらべて事象を把握するのに時間がかかるんです。本当です。その証拠に、中学二年になんなんとするころ、理科の授業で先生の説明が皆目わからなくて質問をしたら岡本先生が、『おお、そうか、そうか。緑は理解がいつも遅いから、緑がわかったらみんながわかったと判断できるな。』と嬉しそうに言ってました-、なんだか本当のグレーゾーンの稜線に立った時は、『そこは個々の常識でご判断ください。わが社のみなさんの常識レベルは公序良俗をわきまえているのはもちろん、一般のレベルに比肩しても決して低くはないと信じています。』っていう会話で、即ち元も子もない言い方をすると、『自分で考えろ。』で終わっているように感じていました。
 つまり、接待ゴルフで『握ったり』することなんかには、会社としての公式なスタンスはあるはずがないから、皆までいうな、『皆さまの常識を信じていますので』各自で判断しなさい、ってことでいつもおわっちゃうんです。

 これは、『勢いで世を謳歌している人への人生相談』に似てますね。
 以前、不良あがりであることを売りにしたあるバンドが一世を風靡して、中高生男子のカリスマ的な存在になったことがありました。そのバンドが持っているラジオ番組の中にリスナーからの人生相談に応えるコーナーがあって、僕の兄が聞いていたんですけど、
 「おい、ケイタ、このコーナー面白いぞ。」
 というので聞いてみたけど、これが、全く面白くないんです。その旨を兄に伝えると、
 「馬鹿、まじめに聞いてどーする、ほんとにおまえは堅物だなあ。
  よく聞いてみろ、『相談になってない』から。」
 と言われて、それを踏まえて聞いてみました。

 なるほど、そのバンドの人は中高生の真剣な悩みに対し、

 ①まず、耳をかたむける(ような姿勢をみせる)。
 ②次にそのことに関係のありそうな自分たちの『不良時代の
  凄い経験』を売れてる勢いそのままに口角泡を飛ばさん、
  と喋りまくる。
  (もちろん、これは『回答』じゃないです。)
 ③それで、当の質問者が、遠慮しつつ「・・・それで僕はどうす
  ればいいんでしょうか?」ってなる。(・・なりますね。)
 ④すると、カリスマバンドの人は、必ず間髪を入れずに声の大きさ
  を説得力として、
  「そこはよお、一番大事なところなんだからよお、オメ―がよう、
   自分で答えをみつけるんだろがあ!」と『喝を入れる。』
 ⑤リスナーは、かわいそうにあきらかに行間に納得のいかない
  空気をただよわせながら、そのバンドのカリスマ性と、対して
  いる媒体の巨大さ、に負けて、「・・・はい、ありがとうござ
  いした。」と小声で言う。
 ⑥最後に、またバンドの人が「わかったろう!おう、気合いだぜ!
  応援してっからよう!」と、もう真剣に聞いていないと思われる
  相談者に高らかに叫ぶ。

 と同じパターンで終わっていました。兄はその『相談といいつつ、自分らの体験を自慢して、肝心なところは、本人にそっくり返しちゃう』というところを面白がって、毎回その筋書きどおりになる予定調和を斜に構えて楽しんでいたんです。なんだか、僕の会社の『コンプライアンス研修』もそれに似ていて、そのことに気付いてから、密かに僕は、まじめな質問者が出ると、『おお、でた。あのラジオの人生相談!』とみなし、予定調和で終わるかどうかを熱心に観察するようになりました。それで、結論が、修辞方法はともかく、『そこはみなさんの常識で』と終わると、『おお、でた、ラジオの人生相談技法!』とひとり静かに小さなガッツポーズなどしています。
 ことほど左様に『常識』というのはときに『普遍性の代名詞』のように見えて、しかし、実は『判断を他人にまる投げしちゃう最適の道具』でもあるわけです。

 そして、今、僕は、このことを承知していながら皆さんに問います。本件に関しては、僕は『常識の範囲で』間違っていない、と思うんです。
 これは、ブログという一方的な媒体での、いわば彼にとっては欠席裁判なので、問題の会話は固有名詞以外はほぼ100%引用します。皆さん、僕は間違っているでしょうか?
 それは、ことしの年明けの僕と山案山子、-え?いや、まあそう言わずに。僕は友人が少ないって前から言ってるでしょ?-、とのメールでのやりとりです。

 以前にも書きましたが、僕と山案山子は、高校のラグビー部仲間です。そして、これはどこの高校、大学でもそうだと思うんですけど、なぜかラグビーというスポーツはOB・OGになってからの繋がりを大切にする風潮があります。僕の高校も、もう、20年以上まえから、公式に決めたわけではないのに、毎年12月の30日の夕方に、高校の最寄りのJRの駅にどこからともなくみんなが集まってくる風習になっていて、いまだに続いています。ただ、僕は、昨年は体調を壊して欠席でした。毎年、一年に一回、親戚に会うような会なので、欠席したことはとても残念で、その会の様子を僕から山案山子にメールで尋ねたのがこのやりとりのきっかけです。
 僕は、山案山子のある返事に大いに意表をつかれ、しかし、『いやいや自分の常識=世間の常識とは限らない』と一旦はメールを初めから読み返してみたんですけど、『やっぱりおかしい』と思って、それを彼に指摘したわけです。それに対しての山案山子の弁解が、これも不可解な・・・、まあ、引用します。以下、1月4日の僕から始まった、全てメールでのやりとりです。

僕「謹賀新年 30日どうだった?つっても山案山子は、
  今日(4日)からじゃないかな?みどり」
山「明けましておめでとうございます。
  今年も宜しくお願いします。
  30日ですが、矢野とかも来てくれました。
  だいずのおかげだね。
  山根さん(旧姓塚本さん)も最後まで居てくれて、
  近くだ、ということで一緒に帰りました。
  拓也さんは、自転車にかなりはまってくれて、
  甲府で飲み会があったときに自転車で行ったそうだよ。
  二宮さんの二次会が30日にあるけど、
  そのころ調子がよかったらどうですか?
  大田さん(9期)、岩倉さん(10期)まできてくれていたけど、
  笠田さんが風邪でこれなかったので、だいずのSNS脱会の件は
  伝えてないです。
  塚本さんには言ったけどね。
  今年もブログ楽しみにしていますね。」

 僕や山案山子と、高校在籍期間がかさなっていない先輩や後輩も集まってくれたようです。嬉しいです。それに、三つうえ(やはり高校在籍期間は重なってません。)の二宮さんが結婚される、という吉報も飛び出たようです。そうか、二宮さんもとうとう独身生活をタイムアップするのか・・。行きたかったなあ。

僕「ありがとう。そうか、矢野もきたか。よかったね。
  二宮さんの2次会は無理だな。残念だけど。
  30日って今月の??」

 僕は、1月30日にしろ、3月30日にしろ二宮さんの2次会にはとても行きたいんですけど、病気療養中なのでちょっと無理そうです。

山「そう、1/30(日)です。」

 そうか。せめてお祝いを送ろう、と僕は思いました。

僕「新居の住所知ってる?」

 ・・・・ここまでの会話でなんか『僕の方に常識的でない表現とか、相手の誤解をまねくような発言』がありますか?
 僕は、無いと思うんです。いや、無いです。
 にも拘わらず、山案山子の返事はこうでした。

山「新居ってだれだっけ?」

 実は、この会話は勤務時間中になされたものだったので(だから短いセンテンスでの応酬になってます。)、僕は、山案山子の異常な回答に、いきなり大爆笑してしまい、そのあまりの唐突ぶりに僕の隣に座っている先輩の『な、なになに!なんか俺、へんなこと頼んだか?』という真剣な動揺を引き起こしてしまいました。
 僕は、それでも会社の研修で連発される『そこは各人の常識の範囲内で』ということもあるし、僕がなにか非常識な日本語でメールを送ってしまったかと、一応会話を最初からできるだけ客観的に読み返して、-しかし、にやにやしながら-、みました。
 でも、『新居ってだれだっけ?』という発言を導き出した原因は僕の方にあるとはとても思えず、返答しました。

僕「あのね、新居っていうのは、『新しいすまい』のことです。
  二宮さんの結婚の話してるのに、『新居ってだれ?』って
  ねたにしてほしいのか?」

 すると、山案山子の答えは、またしても僕の想像の埒を超えていました。

山「ごめんごめん。大学の先輩に新居さんっていたからさぁ。」

 ・・・・僕と山案山子は違う大学です。『新居ってだれだっけ?』に対して、たとえ彼の大学の先輩にそういう名字の人がいたとして(それでも、僕は当然そんな山案山子の人生の細部まで関知してるわけないです。知りません、そんな人。)『大学の先輩に新居さんっていたからさぁ。』って『言い訳として正しく呼応』してますか??彼の『個人的な先輩の新居さん』は関係ないです。弁解になってないと思うんです。それこそ、会話の流れから『常識で考えれば』わかりそうなもんじゃないですか。

 ちなみに山案山子の職種は『営業』です。そして、どうも本人から伺うには、良い成績を収めているようです。営業から落第し、左遷を幾度となく経験している僕としては、どうも納得がいきません。
 なんだよ、『先輩の新居さん』って。先輩だろうが従兄だろうが、ご近所だろうが、『新居さん』っていう知人がいたにしても、どう読んでいったら、こういう返答になるんですかね。ううむ、いやひょっとすると、そもそも、『新居さんっていう先輩がいてさぁ』ってでまかせでは・・・。
 いずれにせよ僕のほうに『非常識な瑕疵』がありますかね?

  ・・いえいえ、そうではなくて、ここは、
 「そこはよお、一番大事なところなんだからよお、オメ―がよう、
  自分で答えをみつけるんだろがあ!」
  ってところですね。はい。

=====終わり====






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おっしゃるとおり!

今回は、全面的に山案山子さんの想像外のあさっての返答に助けていただきました!

No title

何言ってんだー。オメ―はよう 「正否はどうでもよいが、またブログでつかえるな、うしし」という自分の答えをもうみつけてるだろうがよー。。。

ですよね。大事な友でね。山案山子さん。
プロフィール

緑 慧太

Author:緑 慧太
好きな言葉:『終身雇用』
座右の銘 :『負けるが勝ち』

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