スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

大人であること。2

 僕は、このブログの中では意識してプライバシーを露出することは避けているんですけど(ええ、これで?って思われるかもしれませんが、実は、そうなんです。『書けないこと』或いは、『書きたくないこと』が結構な量であります。本当です。そっちの部分のほうが他人様には興をそそられるかもしれないですが、そこは別問題ですから。)、今回の出来事を説明するために、述べておかねならないことがあります。

 それは、僕が、『大人で、かつ、こきちゃない中年男性であること』です。
 なんだ、そんなことか、と思われるむきもあるかもしれませんが、今日は僕が、こきちゃない中年男性である、という事実そのものではなくて、そのことに基づいたある出来事について、の話です。

 実は、先日電車の中で、痴漢と間違えられました。

 ええ!
 そうですよね、『ええ!』ですよね。
 正確にいうと、ちょっと違うかもしれないけど、でも、振り返ると、あれは『彼女は程度の差はあれど、僕を痴漢扱いした』んじゃないだろうか、と思われるんです。

 その日、確か帰宅途中の電車だったと思います。車内は比較的空いてました。
 僕は、地下鉄の座席のドア横に席を得て、体の左側を仕切りにもたせて寝ておりました。なんでもない状況ですよね。と、途中で、いきなり、夢心地ながら、右太股にごくごく軽い違和感を感じました。
 うん?
 目を空けて、なんだろう、と確認する間もなく、僕の右太股は、今度は激しく『バシン!』と叩かれました。
 え?
 一体何がおこったんだろう、と呆然としながら右隣を見ると、そこには30代と思しき女性が座っていて、僕を睨めつけています。
 はあ・・・・?

 どうやら、こういうことだったようです。
 
 僕は、自分で気がつかないうちに、リラックスするあまり、寝ながら足を広げて、それで、僕の右側の太股が右側に座っていた女性の太股に密着していて、それを不快に思った彼女は、彼女の左手を二人の太股の間にこじ入れて、『ここをあなたはさっきから密着させているのよ!』という具合に『線引き』をするように『ずりずり』と掌を-足の付け根あたりから、膝くらいまでです。-ずらし(ここで、寝ている僕が、軽い違和感を感じたわけです。)、さらにダメ押しで、『くっつくんじゃないわよ!てええい!』と僕の足にご打擲を-激しいチョップですね-『バチン』と喰らわした、ということだったんです。

 唖然としました。

 彼女の(僕より先に座っていたのか、僕のあとに座ったのか、それすら知りませんでした。そんなこと『痴漢ではない通常の乗客』にはどうでもいいことですよね。)態度は、今思うと-今、思うと、です。その時は、あまりことに判断能力が働きませんでした。-『うしろめたい欲望を持って、寝たふりをしながら太股をすりすりと密着させてきた奴』に対するそれ、じゃないですか。
 なんだって彼女がそういう行動に及んだのか、その瞬間は全く理解できなかったんです。
 たまたま密着した隣人にチョップなんか喰らわせないと思うんです、普通は。
 『ずりずり、てえい!バチン!』ですから。
 これは、ドラマなんかで見る『典型的な痴漢扱い』と程度の差こそあれ、立派に僕を痴漢扱いしてますよね。

 幸い(だから、僕が『幸い』とか言う次元のことかな?)その件は、おおごとになりませんでした。
 でも、本稿を書くにあたって、いやあ、ひでえ目に遭ったな、世の中には変わったひともいるもんだ、ふうむ、あれは痴漢扱いからきたチョップだったんだな、と振り返りながら、その時、僕がとった行動をつらつら考えると、ちょっと背筋が寒くなりました。
 なんとなれば、唖然としながらも、彼女の『無言の主張』を『これは、故意ではないにしろ、太股が密着していることに対する強い懸念』とそれに伴う『やや常軌は逸してるものの外交的な、武力を伴った強い抗議である』と、それなりに解読した僕は、なんだこの女は、と思いつつも、面倒だな、と
 「・・・すみません。」
 と言って反射的に謝ってしまったんです。
 ただし、それは『痴漢として謝った』のではなくて、『故意じゃないながらも、足を密着させてしまっていたようで、どうも』と、(あたり前です、僕、痴漢じゃないので)、『やや常軌を逸していると思われる強い抗議』に気押されて、『半ば条件反射的に呼応』した、だけだったんですけどね。
 そして、なんなんだ、と思いつつも、必要以上に太股同士の距離を離し、再び寝入ってしまったんです。
 つまり、その時は、うわ!痴漢扱いされた!!という感覚は薄くて、『ほう、このひとは隣席の人との体の接触に神経質な人なんだな、だからってチョップすることはないけどさ、ああ、災難だ。』という程度でした。

 でも、この構図って、危なっかしいです。
 なぜなら、単純に、

 『太股すりすり、やめて!』 → てえい!チョップ!→ 『はあ、ごめんなさい』

 って、これは今思うと、もし、彼女の行動が『痴漢扱い』だったら(そして、どうも痴漢扱い、の可能性は否定できかねますよね。)、なんだか僕が『痴漢として全面的に然も間髪入れずに非を認めてる』みたいに見えるじゃないですか。
 以前、冤罪で痴漢扱いされて人生を台無しにされた、と主張する人の話を読んだことがあるんですけど、確か『指摘されて咄嗟に謝ったことで、逆に痴漢行為を認めたとみなされてしまった』とあったと思います。

 う~~ぶるぶるる、あぶないあぶない。

 さらに、僕は、思うんです。
 『痴漢扱い』だったのか『単なる強い抗議だったのか』否かに限らず、太股が密着しても、これがひょっとして女性同士だったら、彼女はチョップなんかしなかったんじゃないか、と。
 女性同士だって、太股くらいくっつくじゃないですか?けれども、『女性が女性に打擲にまで及ぶ』っていう光景はなかなか想像しづらいです。
 いや、待て待て、仮に男性でも、これが『清潔感あふれる、若者』でも冤罪は免れていたのでは????
 つまり、僕が『脂ぎったこきちゃない中年男性』だったから、そういうバイアスのかかった見方をされたに違いなんです、きっと。
 
 大人でいること、もなかなか切ないです。

 というわけで、大人が地下鉄の中での隣席の乗客と太股を密着させても(だから、そんなことをした覚えはないんですけどね。そういう技巧を操る本物の痴漢て、いるのかしらん?)、ブログに書くことがひとつ増えるくらい、でいいことはありません。
 みなさんも、特に、体の大きな、こきちゃない中年男性の読者の方、気をつけましょう。
 ふんっ、失敬な!

===終わり===

 
 
 
 
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

緑 慧太

Author:緑 慧太
好きな言葉:『終身雇用』
座右の銘 :『負けるが勝ち』

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
フリーエリア
にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
にほんブログ村
フリーエリア
フリーエリア

人気ブログランキングへ
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。