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日本語教室。②

 さい君の日本語レッスンのお話の続きです。
 
 最近、レッスンのあとにレッスン仲間とお茶などしてくるようになりました。先日もイトーヨーカドーのフードコートで、中国人のシュウリンさん、タイ人のアオイさん(アオーイソラ、ノ、アオイさん、ですね)、さい君、の女性三人で、お茶をしたそうです。

 ところで、この三人の語学程度を整理しておくと、

 シュウリンさん 母国語以外は、日本語は片言、英語はできない。
 アオイさん   母国語以外は、日本語片言、英語も片言。
 さい君     母国語以外は、英語ができて、中国語片言、日本語少々。

という感じです。
 したがって、この三人がおしゃべりするときの共通言語は日本語になるんですけど、話しが混乱したときの主たる収集者はさい君になってしまうんだそうです。なぜなら、

 ①さい君が三人の中で『相対的に』一番日本語がうまい。
 ②場合によってはシュウリンさんとさい君で中国語で会話する手もある。

だから、だそうです。

 その日、三人でお茶を飲んでいて、さい君がドーナツと飲み物を買いにほんの数分席をはずしたときのことです。
 さい君がいない間、シュウリンさんとアオイさんは、
 「はい、ワタシ、アサ、ムスコ、バス、バイバイ、キュウジ、はい。」
 (アオーイソラノ、アオイさん、は、日本語で会話をするときに頻繁に、『ハイ』と合いの手のようにいれるのが癖です。)
 「オー、ソウデスカ」
 という感じで会話をしてました。

 ところがさい君がほんの少しだけ、席を空けて戻ってきたら話がすごく混乱していました。
どういうふうに混乱していたかというと二人の主たる話題が、

 「ディズニーロンドンへ、行く。」

 という壮大なことになっていたんだそうです。
 実のところこの話を僕がさい君から聞いたとき、僕は思わずここで、
 「なんだって?」
 と口を挟まずにはいられませんでした。だって、あんまりにも話題の出現の仕方が唐突過ぎるじゃないですか。いきなり『ディズニーロンドン』なんて。そのうえに、誰がいつ行くのかも言及されないで、いきなりこれがでてきちゃったんです。

 「そうなの、私もびっくり。」
 とドーナツを買ってきたさい君は大いに驚いたそうです。
 それで、へえ、いったい、いつ誰がディズニーロンドンへ行くのか、とさい君は興味を掻き立てられながら座りなおすと会話に参加しました。
 まず、シュウリンさん曰く、
 「アオイサン、ディズニー・トウキョウ、マダ、デモ、ロンドンイキマスネ。」
 とアオイさんが東京デイズ二ーランドにもまだ行ったことがないのに、いきなりディズニーロンドンデビューをするらしい、コノヒトスゴイ、とさい君に説明したそうです。
 ところがこれを聞いたアオイさんは、
 「はい、ワタシ、シュジン、オカネ、ナイ、はい、ディズニー、ダメ、はい、ロンドン、ダメ、はい。」
 と言い
 「はい、シュウリンサン、イキマス、デイズニーロンドン、はい。」
 と『シュウリンさんがディズニーロンドンに今度いくらしい、私は東京ディズニーランドでさえ行ったことがないし、ましてやディズニーロンドンなんてお金がないから無理だ、すごい、はい。』と主張し、二人の理解は真っ向から対立しました。

 そこで、さい君が日本語だの中国語だのを駆使して事態を紐解いたところ、実は、
 『シュウリンさんが今度東京デイズニーランドへ遊びに行く、ほうなるほど、アオイさんはせっかく日本にいるのに東京デイズニーランドにはまだ行ったことはない、ハイ。』
 というだけの会話だったんだそうです。
 ところがどこからか、
 『でいずにーらんど』
 という日本語が二人の間で、どちらかかの耳の中で
      ↓
 『でいずにーらんどん』
      ↓
 『でいずにーろんどん』

 とほんのわずかの間に外国人同士だけあってか、数千キロもの距離を飛躍し化けてしまい、お互いにそれを言い出したのは相手だ、相手はどうもデイズニー・ロンドンへいくらしい、スゴイ、という理解になっていたんですね。

 ドーナツを買って帰ってきたさい君がその話を収集して結局、三人でなんだそうか、って笑いあって済んだらしんですけど、
 さい君曰く、
 「よく考えたらデイズニーランドってパリにはあるけど、ロンドンにはないわよね?」
 って言ってました。
 そうですよ、『ろんどん、ろんどん』言ってイトーヨーカドーの地下で地球を半周する前に三人とも早く気付きなさい。

 でもよくこれくらいのコミュニケーション能力でお茶なんかしに行くなあ、国際摩擦なんか起こしたらどうするんだろって僕なんか心底感心しちゃいます。まあ、他人事だし、それになんだか愉快だから別に悪くはないですけど。実際ロンドンにディズニ-ランドン、じゃなかったディズニーランドがあったらどうなんだろう、って想像もできちゃいますし。
 やっぱりイギリス人はスノッブだからあまり繫盛しないのかなあ、なんてね、はい。

===終わり===
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緑 慧太

Author:緑 慧太
好きな言葉:『終身雇用』
座右の銘 :『負けるが勝ち』

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