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ローマは存在するか?

 僕のさい君は(彼女は日本語の読み書きが殆どできなくて、僕のブログにも興味すらもっていないので-興味どころか理解もないです、とほ・・。-、じゃんじゃん書いちゃうんだけど)、科学方面と地理方面に、それはそれは、たいそう暗いです。
 原因はよくわかりません。
 そもそも、人間の男性と女性は、その脳の構造がフィジカルに違う生き物だ、という話を何かで読んだ記憶がありますが、僕は今のところさい君以外の他人の女性と同居したことがないので、この惨状は男女の脳の構造の差がなせるものなのか、彼女の嗜好の問題なのか、はたまた、さい君の受けた教育に原因があるのか、はよくわかりません(さい君の言わせると、主たる原因は教育環境の差、もっとはっきりいうと『教育内容を管轄している政府に問題がある』そうですけど・・。)。
 でも、さい君は一応、大学教育まで履修しているし、世の中に出て貿易の仕事をした経験も少なからずあるのに、
 「ギリシャってアフリカ?」
 だの、
 「ギリシャってイスラム教よね、たしか。」
 とか、
 「ローマって国の名前なの?」
 なんて、ちょっとひどいんじゃないか(ご参考までに、さい君は自称『熱心なプロテスタント』です。)、と思うようなことを平気で言い放ちます。
 まあ、夫婦なので、最近は結婚当初に比べて、あまりいちいちは驚かなくなってきましたけど、先日、久しぶりになんの予兆もなく、『超』のつく大物がかかってきました。

 僕らはそのとき、もう寝る準備をして布団の中にいて、すでに寝息をたてている息子を間にして、お互い天井を見ながら、寝る前のつかの間、さしたる話題があるわけでもなく、ただなんとなくおしゃべりをしていました。
 なんでそういう話題になったのかすら定かではない些細な会話だったはずなんですけど、さい君がいきなりこういったんです。
 「ほら、数年間に消えた惑星、ええとなんだっけ、ほら、本当になくなちゃった惑星、火星だっけ?」
 「ええ!」
 僕は寝床から飛び上がらんばかりに驚きました。だって、僕の理解では火星は無くなっていないし、実際に『火星が消えた』なんてことになったら、のんびり寝床で世間話なんかしてる場合じゃない、と思ったからなんです。
 「おい、何いってるんだよ?火星、消えてないぞ。」
 「あら、そう・・・。じゃあ、火星じゃなかったかしら、とにかく、本当になくなっちゃった近くの惑星があったじゃない?」
 「・・・・・。」
 皆目わかりません。
 何度も言うように僕らの会話は、さい君の国の母国語なので、これはひょっとしたら僕の語学力の貧弱さのなせるわざで、さい君の言っていることは正しくて僕がなにか大きな誤解をしているのかしらん、と思い、いろんな角度からさい君のいわんとしていることを検証してみましたが、たしかにさい君は『2,3年前にある惑星が無くなった』という主張をしています。

 僕はこれを『単なる夫婦の世間話』として放擲しておくことにはあまりにも納得がいかないので、食い下がってさらに会話を掘り下げてみました。
 すると、さんざんコミュニケーションを重ねた挙句、どうもさい君のいっているのは『火星』ではなくて『冥王星』であるらしい、ということがわかってきました。
 さらに解明を試みてみると、さい君は『冥王星が消えた』と確かに思い込んでいますが、それは冥王星が数年前に科学会において、『惑星の定義から外れた』ことを誤解している、ということがわかりました。

 太陽系が安泰でよかったです。

 それにしてもさい君の頭の中っていったいどうなっているんでしょうか?
 『太陽系惑星直列』、でさえ世の中には大騒ぎする御仁が少なからずいた、というのに、惑星のひとつ、それも地球のお隣の火星が消滅したりなんかしたら太陽系には大きな影響があるどころではない、という想像力が働かないのかしらん?
 曰く、『学生時代は数学が得意だった』らしいけど、理数系知識方面全般に圧倒的なコンプレックスを感じている僕でさえ、さい君の『科学方面、地理方面の脳内宇宙図』の深遠さの前には脱帽せざるをえません。
 ただし、そうは言いつつも、僕は実際にギリシャについては机上の知識しかないし(ましてや冥王星になんか行ったことはありません。)、知識を盲信して自分の目で見てもいないことの可能性を全て頭ごなしに否定するのも、ある意味非科学的だな、とも思います。
 それに、そう考えたおかげで(もちろん、さい君はそんなことは100%意図してないでしょうけど。)なんとなく、『ローマを見て死ね。』なんてよく言ったもんだな、俺はなんだかんだ言ってローマを見たことが無いから少なくとも『ローマは国名じゃない』とは断言できるけど、『実在するその美しさを語る資格』においてはさい君となんら変わりはないわけだ、と妙に哲学的に反芻しちゃったりもしました。
 冥王星だって行ってみたら、実際無かったりしてね・・。

 でも『自分の伴侶の発言』としては『こないださ、太陽系の惑星が消滅したじゃん?』という壮大な気安さには、やっぱり、呆然としてしまいます。
 
 ま、さい君がその頭の中の太陽系から火星、and/or、冥王星を消滅せしめていたこと、で『冥王星』という単語の英文訳を覚える機会が得られて良かったですけどね。

 冥王星は英語で、
 『Pluto』
 と、いうそうです。

===終わり===
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緑 慧太

Author:緑 慧太
好きな言葉:『終身雇用』
座右の銘 :『負けるが勝ち』

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