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僕とおまわりくん。①

 筆の赴くにまかせて、いつものようにいい加減に書き連ねてきたら、だんだんと焦点が定まってきたので、今回は題名からして、おもいきって変えてみました。
 前回、『いち市民としてなんとなくいわれもなくおまわりくんと相性が悪い』例として僕のことを紹介させていただきましたが、今回はその続きです。
 
 実は僕とおまわりくんの相性の悪さはただ茫洋と『おまわりくん全般と相性がよろしくない』だけではなくて特徴があるんです。といってもわざわざ書き立てるような特徴ではないですが(まあ、しかし『じゃあ他の事はわざわざ書き立てるようなことなのか?』という端的かつ正鵠を射た質問の前にはこのブログ全体が100%撃沈しちゃいますけど。)、それはどういうことかというと『おまわりくんの中でも特に大立目警察のおまわりくんとの相性は最悪だ。』っていうことです。

 あれは、ずいぶん昔、僕がまだ独身で社会人になってまだそう日が深からぬ、某日、某夜の出来事でした。
 当時、実家から会社に通っていた僕は残業帰りの、かなり遅い時間にJR東大立目駅で降りると、止めておいた、-もちろん、大立目市が指定した駐輪場に、です。-自分の自転車に乗ると、これまたいつものように線路沿いの道を実家の方向に、自転車を走らせました。まっすぐ線路沿いに行き、ローカルな私鉄の踏み切りの手前を左折すると僕の実家です。と、僕が左折をしようとする角にふたりの制服おまわりくんがおりました。どうやら無灯火の自転車だの、鍵が壊れていそうな自転車だの、を止めて、詰問しているようです。
 よくある、止めておいて自転車登録番号を『ぷしっ。う~~、じてんしゃ、う~、の、う~、めいぎかくにん、う~、おねがいします、どうぞ、ぷしっ。』『ぷしっ。う~、りょうかい、う~、ばんごうをどうぞ、ぷしっ。』と無線で確認して(『ぷしっ。』という擬音は無線のスイッチが入ったり切れたりする音です。あと『う~、』っていうのは、電話なんかだと言わないのに、無線だとやたらと言葉をぶつ切りにして、その間におまわりくんがよく挟む意味不明な唸り声、です。)自転車の名義人をおまわりくんが確認する間、『だ・か・ら、俺のだよ!』と多少むっとしながら待たされるっていう、あれですね。
 ま、もっとも、これは推測ですが、おまわりくんとしては、待たされている自転車操縦者とは違い、結果として乗っている人が登録内容と同一人物だったりしたら、なんだつまんない、さっさと帰れ、てなもんで、一方、もし盗難届けが出てようものなら、胸がとっくんとっくんと、ときめくんでしょうけど(推測です。)。
 ところで、話がちょっと脇にそれるけど、大立目近辺は、都会とは様相が異なり、あちこちにある農家の玄関先には野菜の無人販売なんかがある(今でもあります。)どっちかというと犯罪とは縁遠い土地柄です。ところがそれに比してどうも大立目警察は人数が多すぎて、無聊をかこっているらしく(もちろん僕の推定ですが、そうとしか思えません。選挙においての『一票の格差』が違憲だ、なんて問題になってますけど、血税対効果という面では『危険度に応じた住民一人当たりのおまわりくん配置の格差』も検討してくんないかな、って思うくらい、大立目警察は盗難自転車探しにいささか熱心すぎるように思います。それだけマンパワーが余っているんならもっと犯罪が多いところに人数を回してくれたほうが日本のためになると思うんだけどな。)、まことに頻繁にこの『夜道での自転車チェック』をやっています。

 『お、今日もやっておるな公僕諸君、まあ、貴君らが盗難自転車探しごときで忙しい、というのは逆にいえば平和な証拠だから、もし止められても登録番号確認くらいの時間はつきあってやるか。』心中斯様なことをつぶやきつつ、僕はどんどんと、その角に立つ、おまわりくん二人組に近づいていきます。帰宅する方向にいるわけですから、それはそうなるわけです。すると、近くまで来てみると、僕の前にすでに先客がいて、公僕に足止めを食らってどうやら『ぷしっ。う~、』の真っ最中です。その真横を僕は通過し、その制服おまわりくん二人組を中心に大きく90度旋回をして予定通り左折しました。特にものすごいスピードで左折した、とかそういうことはありません。なにしろ、くどいようですが僕は『やましいところは別にない、いち市民』なので。
 幸か、不幸か(本当に、スケールは小さいけど『幸か不幸か』っていう言葉はこの時の僕にぴったりのレトリックだな、って後で思いました。)、僕は、おまわりくんに何も声をかけられずにそのまますんなり左折し、およそ、100メートルほど先の実家に向かいました。
 『なんだ、俺には声かけなかったな。まさか自転車が眼前を通過していることに気付かないわけはなし、それに、その気になれば先客と俺、の二台を同時に止めることなんかわけないのにな。そういえば、一応、おまわりくんは無灯火とか、二人乗り、とか理由がないと止めちゃいけない、って聞いたことがあるな、そうか、俺は電灯もつけてたし、止まりなさい、っていう理由がなかったわけだ・・。』と瞬間少しだけ疑問を感じ、しかし、そのことはすぐに僕の思考からは消え去り『ああ、腹減ったなあ。』と思いつつ、そのわずか100M程度の道の半ばまでさしかかったときです。
 僕は、ある光景を見て反射的に急ブレーキを握りました。
 『人が倒れている!』
 実家のお隣さんは、-『隣』というのにはあまりにも面積が違いすぎますが-、広大な土地をもっている植木屋さんで、その庭いっぱいに造園に使う、木だの植え込みだのが栽培されています。それはそれは広大な土地をお持ちで、実は、線路沿いの道をおまわり君に近づいている頃から、左折して僕の実家に至るまで、その植木屋さんの庭伝い
にある道を走っていることになるんです。いまでこそ、そのお庭は簡素な金網のフェンスで囲まれていますが、当時は何もなく、舗装された道とその広大なむき出しのお庭が地続きになっていました。僕は左折して尚、数十メートルをその植木屋さんのお庭沿いに実家の方向に向かっていったんですが、その途中、なんとその庭から舗装道路に投げ出されるように横たわっている人間を発見してしまったんです。酔っ払いかな、お、そうだ、ちょうど角におまわりくんがいるから、彼らにあとのことは頼もう、なにしろ公僕、英語でいうところのもシヴィル・サーヴァント、だから、こういうときこそ役に立ってもらわねば・・などと考えながら、しかし僕はややおそるおそるそのちょうど外灯の光が届かずに薄暗くなっている地面に横たわった人影に、少し今来た道を戻りながら近づきました・・・。
 『戻りながら・・・』、そうです、僕は、視界に思いもしないものが飛び込んできたので、反射的にブレーキをかけたものの、自転車が最終的に止まったのは人影を数メートルやりすごした地点だったんです。だから、僕は確認のために、今来た道を小さくUターンし、自転車にのったまんまでゆっくりとその横たわる人影に近づきました。
 しかし、ああ、なんと人騒がせな、それは、近くで目を凝らしてみると『夜目には人間そっくりの形をした正体不明なもの、あえていうと粗大ゴミ』だったんです。植木屋さんが自分の庭に捨てたとは想像しにくいので、おそらくその植木屋さんの庭が塀も柵もなしにむき出しで公道に地続きになっているのをいいことに、どっかのけしからん輩が始末にこまった『たまたま人間のような形状になってしまった粗大ゴミ』を不法投棄でもしたんでしょう。
 なあんだ、迷惑な、ああ、驚いた、と、僕は再び自転車の方向を転換すると実家のほうへゆっくりと、-だってあと数十メートルですから急ぐ必要はないわけです-、自転車を漕ぎながら向かいました。・・・・ここまでで、僕になんか非があるでしょうか?ないと思うんです、僕は。
 
 ところが、です。うん?空耳かな・・・?なんか後ろから男性の怒鳴り声が聞こえてくるような・・・、僕はゆっくりと自転車を漕ぎながらうしろを振り返って、仰天しました。
 なんと、外灯に照らされた若い制服おまわりくんが、怒声を上げながら自転車にのって猛スピードでこちらにむかって来るじゃありませんか。
 今、僕は『猛スピード』ってさらりと書きましたけど、別の言い方をするなら、こう叙述すればわかっていただけるかと思います。即ち、その若いおまわりくんは自分の出した速さのあまり吹き飛びそうになった帽子を片手で抑えながら向かってきたんです。
 「待ちなさい!」
 え・・、僕は依然さっきまでと同じくゆっくりと自転車を漕ぎ、着実に実家に近づきながら、驚いて周囲を見渡しました。・・・だれもいないよ。
 「待ちなさい!待て!おいっ!」
 ・・・へ、俺???なんで?俺が止まらなければいけない謂われは無いよな、と思いつつ僕は惰性で自転車を漕ぎ続けます。

 程なく、追いついたおまわりくんの言うことは(それはたった数十メートルを、『逃げる気なんか全然ない』僕を『帽子が吹き飛ぶほどのスピード』で追いかけてきたわけですから、すぐに追いちゃうわけなんです。)僕に言わせると完全に常軌を逸していました。曰く、
 「なぜ今、我々を見て逃げた?」
 ・・・は?
 「身分証っ!?」
 ・・・いや、あのね。
 「いえ、逃げてませんけど。」
 「何を言う、さっきこちから来たのに、いきなりUターンしたじゃないかっ!なぜだっ!」
 と、その若いおまわりくんは、息を切らしながら、しかし、大層興奮して、-それこそ、偶然泥棒にでもあったかのように-、厳しい口調で、期せずして(僕に言わせれば、ですが。)、つい先程までの僕とそのおまわりくんに共通していた進行方向、-すなわち、おまわりくんたちがいた角とは逆の方向ですね-、を大きく指差しながら詰問します。
 「・・こっちからきて、いきなりUターン??・・・してませんけど。僕駅から帰ってきたんですけど。」
 「何?駅からだと?」
 「・・はあ。だから、さっきおまわりさん達の横を通ったでしょ?」
 「・・・だいたい、あなた、住所は?」
 「・・は?」
 「どこに住んでいるか、と聞いてるんだ!」
 え・・いや、どこって・・・。
 「・・は?・・いやここですけど・・」
 若いおまわりくんが必死で僕に追いついたはちょうど、僕の実家の目の前だったんです。僕は、僕たちふたりの目の前の家を、われながら阿呆のようにゆっくりと指差しました。
 「なにい!ここだあ?」
 その口調にはあきらかに『貴様、うろんなことをいうと為にならんぞ!いい加減なことをいうな、追いつかれたところの目の前の家を指差して自分の家だ、などと・・・、ますます怪しい!』という『濃くなる一方の疑念』に溢れていました。
 どうもおかしいなあ、と僕はそれから何度か会話を試み、ようやく、事態が飲み込めました。
 まず、なんとしたことか、おまわりくん二人は先客への対応で忙しく、僕が彼らの前を堂々と(それはやましいことなんかないから、ゆうゆうとしちゃうわけです。)通過したことを認識していなかったんです。それで、先客を放免して、いや、公的サービスを終えて、ふと、振り返ったそのときが、ちょうど僕が、人影らしきものに急ブレーキをかけてUターンした直後、だったようなんです。つまり、このおまわりくん二人には、僕が、僕の実家の方向から出し抜けにやってきた新たな自転車一台、と見えたんです。お、きたな、ここまできたら止めてやろう、くらいに思って構えていたら、僕が、なにやら急にとまって、突如踵を返し、元来た方に『逃げた』ように見えたらしいんです。 それで、警察官を見て引き返すとは明らに挙動不審千万、それ、追え!逃がすな!ということになって、帽子を抑えながらの、
 「待ちなさい!待て!おいっ!」
 となって、そのうえ、住所を聞いたら『ちょうど捕まえた場所にある家』(僕に言わせると『家に到着したから自転車を降りただけ。』という、日常以上でも、以下でもない、んですけど。)を指さした、うむむむ、ますます怪しい・・・・・。あほらしい。

 僕はなんだかなあ、と思いながらも全部説明してあげました。身分証を見せて、ね、ここ本当に僕のおうちでしょ?それに僕は駅から来て、さっき貴殿たちが公務を遂行しておる横を通りましたよ、ひとり止めてたでしょ?え?そっちが僕を見てないなんて俺のせいじゃないでしょ?それで、人が倒れてる、ちょうどおまわりさんがいるし、と思って引き返して近づいてよくみたらゴミだったから、ほらあそこに大きい物体がここからも見えるでしょ?それで、なあんだってことで『帰宅しただけ』ですけど、って身振り手振りも交えて説明すると、僕の言い分の寸分の隙もない堅牢性(あたり前ですよね、これ、おまわりくん側が、僕が彼らの目の前を通過したことを認知していなかったことから始まって、捕まえた場所が不審者の家の目の前なんてことがあるわけがない、という嫌疑に至るまで、ひとり相撲をとっているだけ、なんですから。)にだんだん事態を正しく認識しだして、最後には言葉使いまで丁寧になって(つまりは自分の誤解に気付いて、待て!だの、おい!だのと言ったことを少しは反省してくれたわけです。)全部納得してくれました。

 ふん、なんだ、ばかばかしい、どっちかつうとこっちは善意で行動したのになんでこんなことになっちまうんだよ、まあ、いいや、と気持ちを入れ替えて、家に入ろうとしたそのとき、です。
 あとからこれまた自転車で、のっそりと、僕らにおいついた中年のおまわりくんが、完璧に不審者に対する視線と、立場が上だという意思表示にあふれた皮肉な笑みを浮かべて、いきなり、僕にこう言いました。
 「なあんだあ、ああん?おまえ、あそこにゴミ捨てたのか?ええ?」
 ・・・・・彼は彼で、僕が若いおまわりくんに説明しているのを遠くから見て、彼なりの推測を、-しかし、僕に言わせるとこれを邪推と言わずしてなんというってなもんですけど-、していて、すでに僕と若いおまわりくんの立場が逆転して言葉使いまで善良な市民と公僕、に戻っているのも知らずに、てめえ、この野郎、ゴミ捨てて怒られるのが嫌で逃げやがったな、というテンションで『振り出しに戻る』って感じで、しかし、ひとり場違いな理解で登場したわけです・・・。

 うそみたいな話ですけど、本当です。
 そのニタニタ中年おまわりくんには、さすがに若いおまわりくんがすぐに説明してくれましたけど。
 相性悪いですよね。

===終わり===
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僕とサービス業。対公僕バージョン。

 今回も『飲食業などのサービス業の人からいわれもなく邪険に扱われる男』の続編です。
 しかも今回の相手は、捕らまえようによっては『究極のサービス業』といってもよい、公僕、英語でいえばその名もシヴィル・サーヴァント、ときの体制側に属し、特にその体制からのお墨付をもらって、市民にサービスをすることを義務付けられている人たち、すなわち公務員です。

 その中でも、きょうは『治安維持方面担当公僕』、つまりは『警察』、とのことです。
 おいおい、ポリース(『ぽりーす』、と伸ばしてお読みください。・・特に意味はありませんけど。)と相性がよろしい人となんて、そもそもそうはいないんじゃないか、何しろ公僕とはいえ、市民を『取り締まる人たち』だからさ、と思われる方もおられるでしょう。そういうご感想には、僕も無条件に与してしまうものです。
 だいたい『私って、警察とすっごく相性がいいの。駐車禁止で指摘されても、結局、切符をきられなかったことが20回くらいあるのよ!』なんて人がいたら、それは『その人と警察官との相性』云々以前に、この国の治安維持自体はいったい大丈夫なのか、だの現行憲法が謳う法の下での平等はきちんと担保されているのか、だの、という壮大な論争をしなければならならくなっちゃいます。もちろん、そんな高邁な話をするつもりは全然ないです。
 或いは、そうかと言って、『へへ、間抜けな野郎だ。一回でお縄かよ。俺なんか今まで百回以上ヤマを踏んだけど、一度も捕まってないぜ。』という、非合法的生業を職業的になされている方面の方、『どろぼう』ですね、と同じ土俵にのって、彼らと比べて、僕の警察との相性がどうの、などという論争をするつもりもございません。
 
 そんな難しいことでも、うしろめたいことでもなくて、僕は『一市民としてなんとなくいわれもなく警察と相性が悪い』んです。
 断っておきますが、僕は、ポリースという、体制側の恣意的な治安を維持せんがため、ある種の暴力的な権力を天賦されることになった公僕、-ええ、しつこいですが、英語でいうところのシヴィル・サーヴァント、ですね。-に特に恨みがあるとかいうことではありません。特別に応援もしてませんけど。それが証拠にここでは以後、警察官、と書かずに、おまわりさん、といや、もっと親しみをこめて、そうですね、『コウボク』だけに『おまわりくん』と呼ぶことにしましょう。
 もうそういうことに決めちゃいました。

 先日、なんでだかは覚えていないんですけど(だいたい僕は結構な頻度で、自分の行動の原因を覚えてません。特に結婚してからは激しいです。)、僕はさい君と二人で、東京駅の地下コンコースを歩いていました。休日の昼間だったと思います。どうしてだかは覚えていませんけど、息子は一緒じゃなかったです。僕の家から東京駅は、決して近くないし、そもそも人混みが嫌いな僕が、さい君とわざわざ東京駅のコンコースなんぞにいたんだから何か理由があってのことだったはずです。その理由はちょっと思い出せないんですけど、とにかく、広くて人が大勢行き交うコンコースを何かの目的をもって僕らは歩いていました。
 と、目の前の人混みの中から、雲の端がちぎれ落ちるように、なんだか、冴えないサラリーマン風で、太い眉と妙にくっきりした二重瞼、という濃厚な顔つきの、地味なブルゾンを着た小柄な年配男性がふわりと現れて、僕らの前に立ちはだかりました。
 なんだろう、電車の乗り継ぎでも聞こうってのかな、そんならわかる範囲で教えちゃうけど東京駅の番線を全部知ってるわけじゃないぞ、それとも何かの勧誘かな、だとしたら無視に限るな・・、と一瞬のうちに僕なりに対応策を検討していたら、その男性が、いきなり、小声で、
 「ちょっとすみません。」
 と言いながら警察手帳を僕らに示しました。どうやらその年配の小男は、話に聞く、私服警察官、ええと私服おまわりくん、ですね、だったわけです。

 -ええ、余談ですけど、最近おまわりくんと接触したご経験のある方ならご存じかと思いますけど、現在の日本の警察手帳って、アメリカ映画のそれと同じく縦に開閉できる型の手帳になっているんですね。以前は日本の刑事物のテレビドラマでは聞き込みに回る強面の刑事が眉間に皺なんか寄せて『こういう者ですが。』なんて言いながら左右見開きの手帳を見せていたように記憶していましたが、最近日本のテレビでもアメリカ映画みたいに縦にぱらり、と開閉する警察手帳を使っていて、僕はてっきり『ははん、格好いいからってアメリカの映画を真似してるな。全く日本人はなんでもこれだから。』と決め付けていましたが、そうではないんですね。日本の警察手帳もいつのまにか左右見開きじゃなくて上下に、ぱらり、と開閉するようになっていてその事実をドラマ制作者側がちゃんとアップデートして模倣していたわけです。-

 その小柄な年配おまわりくんは、しかし眉間に皺を寄せて『こういう者ですが。』なんて重厚な態度ではなく『ちょっとすみません。』とだけ手短に言うと、ごく自然な澱みない動作で、すーっと警察手帳を出すと、ぱらり、と、縦に開いて僕たちに見せ、さらに、まるで見せ惜しみでもするかのように、これまた、あっという間に、さっと手帳をしまいこんでしまいました。
 なんだなんだ、私服おまわりくんに追われるようなことをした覚えなんかないぞ、と、しかし、それでも警察手帳の力に、僕は心ならずも歩を止めました。そして、私服おまわりくんが何かを言い出そうとするのと同時に、僕としたことが、事情が全然飲み込めないさい君に『私服おまわりくんだってさ、なんだか知らないけど。』と、さい君の母国語で説明してしまいました。
 すると、さすが世界に冠たる日本のおまわりくん、この短い会話を聞き漏らすはずもなく、目をぎらりと光らせ、
 「こちらは・・・外国の方?」
 とあたかも攻めどころを得た、といわんばかりの勢いで、僕の横に立っている女が外国人であるらしい、という情報にするどく突貫してきます。(さい君は、そのDNA方面においては100%モンゴロイド、なので黙っていたら日本人に見えないこともないんです。)うわ、しまった、面倒くせえなあ、と思っていたら、案の定、
 「外国人の方なら、アレ持ってますよね。」
 と言われ、さい君の外国人登録証明書の提示を求められてしまいました。さい君はさい君で、
 「黙っていればいいものをケイタが余計な説明をするからこんなことに・・・。」
 と半分むくれてぶつぶつ言いながら億劫そうに鞄の中から外国人登録証明書、-以前説明したその英文名も『certificate of alien registration』と書いてある自動車免許証大のカードですね。-、を出して私服おまわりくんに渡しました。おまわりくんは、
 「ええと、おふたりは・・・?」
 と僕らの関係を詮索してきます。
 「夫婦ですけど。」
 兄妹のわきゃねえだろ、愚問だ、と思いつつ、しかし、やましいことは何もないし早くこの事態から抜け出そう、と、できるだけ簡単に返答します。ところが、その私服おまわりくんはおまわりくんのくせに外国人登録証明書にあまり詳しくないのか、あるいは、よほど外国人登録証明書好きなのか、手渡されたそれを、老眼のためかすこし自分の顔から遠めに持ちながらも、ためつすがめつ、或いは何度も裏返したりして、いやに熱心に熟読しています。

 と、ふと気づくといったいどこにいたのか、コンコースの人の雲のなかから、別の若い短髪の、今風の垢抜けた服に身を包んだ若者が僕らに近づいてきた、と思ったら、無言で、例の如くすーっと警察手帳を出すと、ぱらり、と見せ、あっというまにさっと懐にしまいこんでしまいました。ほう・・・これまた私服おまわりくんか。でも別に俺んちには法律的な何も問題はないと思うんですけど。
 「ほう、ご夫婦・・、えっとそのことはここには書かれていないようですね・・・。」
 おいおい、あんた、おまわりくんという身分にあって、しかもあんだけ熟読しておきながら、それはないだろう。僕は、何か言いがかりをうけたような気になって、予想外に長い時間足止めを食らっていることも手伝い、気分を害しました、少しですが。
 「え、いや、書いてあるはずですけど。ええと・・・」
 言われて見ると、灯台下暗し、ではないですが、僕もさい君の外国人登録証明書なんか熟読したことなんぞないので、即答できずに、多少目が泳ぎました。が程なく表に印字されている僕の名前をみつけ指差しました。
 「・・・ええと、あ、ここにほら配偶者、って書いてあるのが僕です。」
 「ほ、ほう、なああるほどお!ここに書いてあるわけですか?ここにねえ?普通こういうのっていうのは裏に配偶者の名前とかビザの種類とかが書かれているもんじゃないんですかね?ねえ?」
 私服おまわりくんは妙に大仰に関心してみせたかと思ったら、なんと僕に対しての質問でひと台詞を終えました。そんなこと、俺が詳しく知るわきゃねえだろ。むしろ公僕たるあんたたちのほうが詳しいべきじゃないんですか?それに『普通こういうのってのは裏に・・・』の『普通』ってなんだ?
 「ほ、ほう、ここにねえ・・・、でお二人はご夫婦と・・・。」
 だから!さっきからそう言ってるでしょ、となかなか外国人登録証明書を返してくれない私服おまわりくんに多少苛々しながら、ふと周りをみて驚きました。
 なんとなれば、いつのまにか僕らを囲む私服おまわりくんは、4~5人もいたんです。その人たちがどこからともなく現れて、いちいち、僕らにむかって、無言で例の『すーっ、ぱらり、さっ』を繰り返すわけです。さすがにこれだけの人数の私服おまわりくんたちに囲まれて、しかも一様に『すーっ、ぱらり、さっ』をやられると威圧感があります。その様相はたまたま僕の手元にある夏目漱石の『吾輩は猫である』新潮文庫の230ページ風、に言うと、『・・そうすると、烏賊の墨を吐き、べランメーのほりものを見せ、主人が羅甸語を弄する類と同じ綱目に入るべき事項となる。』ていう感じにぴったりです(注:まがうことなき『引用』ですので『引用部分の言葉使い』に納得がいかない方は、僕に、ではなくて、新潮社さんか『吾輩は猫である』の現在の版権所持者の方、にお問い合わせください。)。
 いや、驚きましたねえ、侮ることなかれ私服おまわりくん、一体全体どこにいたのか、と僕が思うのも道理、改めてよく見てみると、女性こそいないものの、その見た目は実にバリエーションに富んでいて、ひとりめの『冴えないサラリーマン風』、ふたりめの『今どきのあんちゃん風』以外にも、『30代半ばのスーツを着た、痩せて背の高いちょっと神経質な技術職風』『休日に都心をぶらついている中肉中背の可もなく不可もない独身サラリーマン風』・・・、と見事におまわりくん臭を消して、いろいろ取り揃えて大衆に溶け込んでございます、といわんばかりの陣容でした。
 その私服おまわりくんたちが、冴えないサラリーマン風おまわりくんが僕らを足止めしたのを見て、餌にたかる生簀の魚のようにコンコース全体から集まってきてしまったわけです。
 「はい、夫婦です。」
 けれども驚いてばかりいてもしょうがないので、早く解放してくれないかな、と僕はじりじりしながら先ほどと同じ返答をしました。いくらたくさん集まってもなあんにも収穫なんかないよ。しかし、濃い顔の私服おまわりくんは、まださい君の外国人登録証明者を片手に粘った挙句、ようやく、彼らの目的を吐露したんです。
 「いやね、今、私たちね、家出人を探してましてね。」
 ・・・???!! 
 こらー!おまわりくん諸君!それは、二人とも垢抜けないものを着てるかもしれないし、さい君は年齢のわりには童顔かもしれないけれど、なんで小学校に通う子供のいるいい年をした夫婦に『地方から家出してきて東京駅を徘徊するカップル』という疑義を抱くのかね!そういう先入観で見ていたもんだから片方が外国人と知って二人の『身元不詳度』がとりあえず深まったので、しつこく食い下がったんですね。しかもその様子を遠巻きに見ていた私服おまわりくん仲間が、これは脈あり、通常の男女ではないようだ、それっ、てなもんで、勘違いして集結してきて『警察手帳ぱらり連発』になったようなんです。
 なんで私服おまわりくんに突然囲まれたのか、という理由を『釈放寸前』に知った僕は、『獲物ではなさそうだ』と判断したあと打って変わってさっさと群集に消えていった私服おまわりくんが僕のことを家出人、どころか、あやうく女衒扱いをしていた可能性も高い、ということにようやく気づき、それでもあんたらプロか、どんだけ無駄な時間や血税を俺らふたりに使ってるんだ、と憤慨しましたが、そこはプロ、ついさっきまで僕らを囲んでいたはずなのにもうどこにいるのかもわからず、それこそあとの祭りでした。

 『なんとなく相性悪い』でしょ?
 しかもなんかこれも極めて理不尽じゃないですか?

===終わり===

僕とサービス業。③

 ええと、前回、僭越ながら『飲食業などのサービス業の人からいわれもなく邪険に扱われる男』として僕自身を紹介させてもらいましたが、今回はその続編です。

 僕の住んでいる駅は何度もいうように、な~んにもない駅で、よく言えば閑静な、悪く言うと、場末の、と言った形容詞が似合う駅です。駅の近くもあんまり栄えてなくて普段は静かなもんです。
 もっとも最近は、どっかの違う都道府県から立候補して小選挙区で落選したのに、比例で当選したちょっと有名な若い現役の衆議院議員が、何を思ったか、所属政党を飛び出して僕の住む選挙区から立候補することを表明して(僕んところの選挙区は某大物、それも『超』がつく、といってもいい人が君臨しているので、なんでわざわざこんなところに飛びこんできたのか、全然解せませんけど。)盛んに、朝、演説をしてるので、
 -『朝立ち』ってやつですね。ええと、説明の必要はないかとは思いますが、彼がJR東大立目駅で盛んにやっている『朝立ち』は飽くまでも、そして、徹頭徹尾『政治家的方面の朝立ち』であって『生理的現象方面』のほうではありません。念の為。いかな若さを強調したい衆議院議員といえども毎朝、駅で『生理的現象方面』のそれを披露していては、彼が選良の心を捕まえる前に、大立目警察に彼自身が捕まってしまいますから。話がそれて、特に女性読者のみなさん、ごめんなさい。-、
 そういう朝は、多少普段と趣きを異にして賑やかではありますが。

 閑話休題、そんな寂しい駅ですが、それでも一応人の往来はあるので、それを頼んでか、ハンバーガーのチェーン店が2軒だけあります。今回は、そのうちの1軒での話しです。

 そもそも『ファストフードのチェーン店』といえば接客の仕方である意味他店と差別化を図ろうとするくらい、サービスには気を遣っている、というのが(多少、マニュアル化が過ぎるゆえの慇懃無礼さ、は払拭できませんけど。)僕の持っている印象です。そういう印象には賛同される方も多いと思います。ところが、そこが『サービス業の人からいわれもなく邪険に扱われる男』だけあって、そういうところでも『う~ん、なんだかなあ』っていう目にあっちゃうんです。今でもたまにその店は利用していますが、どうも、ちと相性が悪いんですよね。それも、店員とではなくて、本来なら接客を範として示すはずの、そこの店長、-いちいち注意してみているわけではないので、現在もその方が店長をやっているのかどうかは定かではないんですけど。見た目は『ドリカム』のベースギターを弾いてる人、に似てます。ということはダチョウ倶楽部の肥後さんにも似ている、わけです。-、に『やられちゃう』んです。
 ことの前後はうろ覚えなんですけど、ひとつ、ひどい扱いを受けたのは電話で、でした。
 この店はあらかじめ電話でオーダーをしておいて、後からそれをテイクアウトのために取りにいく、というサービスをされています。
 ある日、僕は初めてそのサービスを利用しました。僕が電話をした際には、アルバイトと思しき女性が電話口で丁寧に、澱み無く(無さ過ぎるくらいに)対応してくれました。
 「あの、後でとりに行くのでテイクアウト用に注文したいんですけど。」
 「ありがとうございます!ご注文をお願い致します!」
 「ええと、フィッシュバーガーを二つと、ポテトフライをひとつと、オニオンフライを二つと・・」
 と僕が言い終わると、女性はテキパキとその内容を復唱してくれました。その後、僕が、
 「いくらになりますか?」
 と尋ねたんです。
 この質問、おかしいですか?なぜって、僕はこの店への電話発注は初めてだったんですけど、だいたいピザだの寿司だのの宅配を頼むと、最後に、
 「いくらいくらになります。」
 って大抵言われます。あれは、客側に用意する代金をあらかじめ教えてあげます、っていう『サービス』と、『できれば、お釣りなしなんかで用意してくれたらありがたいんだけどなあ。』という宅配側のそれとない行間を読んでほしいな、という要望、の両方を同時に満たす行為なんだろうな、と僕はいつも思っていました。だから、そのときも何気なく『できればお釣りなし、で取りに行けちゃうかもよん』という好意半分で聞いたつもりなんです。
 ところが、この単純で常識的な質問(と僕は今でも思っています。)がどうもその店の接客マニュアルにはなかったらしく、それまで立て板に水の如く澱みなく対応してくれていた女性が、
 「え?・・あ・・、少々お待ちください。」
 と言うと、なんと受話器をおいて、保留にもせずに電話口からどっかへ行ってしまいました。あれ、俺なんか難しいこと聞いたかなあ、と思っていたら、
 「あの店長、電話発注のお客様が・・・」
 と微かに聞こえる女性の声に対して、突然ものすごく大きなはっきりとした声で彼女に返答をする肥後店長の声が受話器越しに聞こえてきました。すなわち肥後店長はこう言ったのです。

 「はあん?いくらだあ?なんだよ、そらっ!まったく、この糞忙しいのによお!」

 え、何それ?・・・。すでに受話器を片手に、図らずも店側の趣旨を理解してしまったものの、その乱暴な言葉遣いに呆然としている僕に、ばたばたと電話口に誰かが近づいてくる音のあと、肥後店長自身が、受話器を取り、先ほどの自分の発言が聞かれているとも知らずに、同じ内容のことを、しかし言葉を変えて慇懃無礼に答えてくれました。
 「お電話変わりました!お客様、たいへん、申し訳ありませんが、ただいまレジを開けられない状態ですので、ご来店の際でのお会計でお願いしたいんですどね。」
 ・・・・そんなことは、さっきのあんたの発言でわかってますけど。
 要は、その店は電話で先に発注するシステムはあるけど、その際、いちいち値段を教えるというマニュアルはない、ということだったんですね。
 ほう、左様か。でも邪魔者扱いすることはなかろう・・・。僕は、なんだか自分が悪いことをしてしまったような気分に、少しだけなり、しかし一方、大いに釈然としないままながらも、結局はおとなしく、電話を切って、あとで商品をとりに行きました。

 もうひとつは、-『サービス業の人からいわれもなく邪険に扱われる男』と自称するからには一回では済まないんであります。-、この同じ店にさい君とふたりで行ったときのことです。
 そのときは、僕らは、普通に注文をして、それで女性の店員が接客してくれて、特につつがなく『店内でお召し上がり』をしておりました。
 途中、日本人としては辛いものが決して苦手なほうではない僕をして、一口で汗が吹き出るくらいに、なんでもかんでも、辛い辛い香辛料をかけて食べる南半球からやってきたモンゴロイド、のさい君が、
 「ちょっと、辛さがたりない。この店、私の国のアレみたいな香辛料ないのかな?」
 とぶつぶつ言い始めました。
 「いや、こういうチェーン店にはそういうオプショナルなものは置いてないでありましょう。」
 と僕は言ったんですけど、さい君曰く、
 「いや、私の国では、マクドナルドにもケンタッキーにもウェンディーズにもあの香辛料がある。」
 「いや、だからそれはそうしないと客が来ないから、各社があんたの国の人たちの嗜好に特に対応している、というレアケースであると思いますぞ。」
 「でも、聞いてみようよ。私の国のアレとおんなじものはないだろうけど、チリソースくらいあるかもよ。」
 しょうがないなあ、と、これは要は日本語ができないさい君に変わってケイタあなた聞いてきなさいってことだな、と僕がどうせあるわけないけど、と重い腰をあげようとしたら、珍しくさい君が、
 「私が聞く。いつもケイタに頼ってたらこの国で生活できないから。たまには私が自分で聞く。」
 と言い出しました。
 「へ・・・、そらいいけど、あんた何語で聞くのであろう、ですか?」
 「英語!このくらいの英語なら相手もわかってくれるはず!」
 と、さい君いやに意気込んでカウンターの女性のところへ向かいました。
 僕は、さい君のその敢闘精神を尊重しつつも、会話が成り立たなくなるかも、と思い、一緒にカウンタ-に行き、さい君の隣に、しかし、木偶の坊かの如くぼーっと黙って突っ立っていました。
 「Excuse me,aah,do you have chili sauce?」
 と『自分の旦那を含めて日本人おおよその英会話力』をすでに把握しているさい君はゆっくり聞きました(ええと、『おい、その場合はむしろCan I have chili sauce?というべきじゃないのか』とかいう細かいご指摘はご勘弁ください。さい君なりの腐心の結果ですので。)。僕は先ほども言ったように、どうせ無いのになあ、と思いながらも、さい君のすぐ横で、事態を静観しています。
 果たして、カウンターにいた女性は、さい君の言わんとしていることは理解できたようですが、その趣旨がマニュアル外のことだったようで、そして、そのことに動揺を隠し切れず、
 「え?あ、少々お待ちください。」
 と言うと、ちょうどたまたま彼女の左斜め背後、僕らからみたらカウンターを挟んで右斜め前1メートルほどの位置ですね、で僕らに背中を向けて何やら作業をしていた、肥後店長に、
 「あの、てんちょう、チリ・・・」
 と伺いをたてました。
 すると、肥後店長は、さすが店長、作業をしながらも会話は耳に入っていたらしく、しかし、僕らにはもちろん、カウンターの女性にすら殆ど顔を向けずに、かつ、作業の手を休めずに、女性がまだ質問を言い終わらないのに、そうですね、『あの、てんちょう、チリ・・・』の『てん』と『ちょう』の間くらいですばやく反応し、たいへん大きな声でこう言いました。

 「ねえよっ!そんなもんっ!」

 ・・・ほう、左様か、『そんなもん、ねえ』のか・・・。
 ほんの1メートルという至近距離で斯様な大声でご挨拶な返答を喰らった僕は、あ、これは、僕らが結婚してからよく遭遇する(非常にしばしば)日本人特有の『外人だけどモンゴロイドだと蔑視する』という差別ってやつだな、と咄嗟に思いました。おそらく肥後店長はあんなに大きな声で言ったところをみると、さい君の真横で無言でぼーっと立っている僕のことも『日本語を解さないどこぞのモンゴロイド系外人』と錯誤したんでしょう。これが英語で尋ねた人が、そうですね、ブリトニー・スピアーズみたいな金髪碧眼の大柄な白人だったら、たぶん違った対応になったと思うんです。もっとも、ブリトニー・スピアーズが僕の伴侶になってくれるわけはないです。まあ、是非はともかくとして(あんまり頻繁にこの手の差別に会うのでいちいち立腹したり、抗議したりしてらんないんです。)、いつもの日本人社会のあれだからしょうがねえか、とそのときの僕は思いました。

 でも、そういう『よく日本人がモンゴロイド系外国人にしがちな態度』を差し引いても、ドリカム・肥後店長と僕、はやっぱり相性悪いですよね?
 ま、『『飲食業などのサービス業の人からいわれもなく邪険に扱われる男』、面目躍如、といったところですな。

===終わり===
プロフィール

緑 慧太

Author:緑 慧太
好きな言葉:『終身雇用』
座右の銘 :『負けるが勝ち』

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