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憲法第9条。2

 僕は、人間の性格というものはそうは変わらないと思ってたんですけど存外そうでもないかもしれません。
 よそ様に比べて『圧倒的に小心』で『格段に行動力の無い』僕が(ああ、それなのに僕は20年弱も営業という職種にあったんであります。なんというミスマッチ!)どうも前回書いた桃山公園デイキャンプ場の使用許可条件のひとつで、10番目に書いてある、 
 『10 1人のみの使用はしないこと。』
 が気になってしまって、なんと大立目市役所へ電話してしまったのです。
 僕の性格や歴史からいうと、考えられない豪胆で且つ行動力溢れる快挙、いや暴挙かな、です。

 市役所の代表番号に電話し、極力丁寧な言葉で、-だって、問い合わせの内容が内容なだけに『暇人のいちゃもん』と思われて(実際そうじゃないのか、と言われると論破できませんが。)門前払いなんかされたら困るじゃないですか-、桃山公園デイキャンプ場使用許可書について聞きたいことがあります、と訊ねました。
 すると、代表から担当部署に回されました。
 僕はその、20代男性と思われる訥訥と話す担当者に、お忙しいところ誠にすまんことであるが、桃山公園デイキャンプ許可書の使用許可条件について疑問があるので教えてくれたまい、なぜ『10 1人のみの使用はしないこと。』とあるんでしょうか?と、これまた礼を失しないように話しました。

 すると、その朴訥な担当者氏は、しばし絶句、その後、
 「・・あ、ああ・・・」
 と、意味不明な声を発した後、
 「し、しょうしょう、お待ちください。」
 と言うなり、長い保留にしてしまいました。
 あれ?俺はなんかたいへんなことを聞いちゃったのかな?こちらには疑問でも、条件として書いたほうの立場なら返答するのは簡単なことなんじゃ・・・と思いながら僕が、
 「・・・・・・」
 といった感じで待っていると、ようやく担当者氏が再度電話口に登場しました。
 「たいへん、お待たせしました。あ、あの、調べましてこちらから後ほど折り返させていただいてよろしいでしょうか?」
 え?いや、そんな大層なことではないんじゃ・・・?あの長い保留はなんだったのかな?
 でもそういわれたら待つしかないです。僕は、心ならずも僕の携帯電話番号と僕の名前を教える、という経過を伴って、先方からの返答を待つことになりました。
 ところが、これが全然折り返しかかってきません。
 10分経ち、20分経ち・・・・30分が過ぎました。
 あれ??そんな凄いことを聞いたかな?いや、俺の電話番号を担当氏は間違えてメモしたのか?それともめちゃくちゃ忙しくて、それどころじゃなかったのか?こんなに、長い間担当者氏の人件費≒市民の税金、を俺ひとりで使っているのはなんだか不本意だなあ。こちらから再度かけたほうがいいのかな?
 ・・・・などといろんなことを考え、やや不安になっていると、先の電話から40分後(正確には41分後)、市役所からようやく電話がありました。

 「ええ、こちら緑さんの携帯ですか?」
 「はい、そうです。たいへん、ご面倒をおかけします。」
 「いえ、ええとですね、先ほどのご質問なんですけど・・」
 おお、ついに僕の疑問が氷解する時がやってきたようです!
 「ええ、ひとりで使用してはいけない、というのはこちらとしてはできるだけ、たくさんの方に使用していただきたい、ということがあるのと・・」
 ふうん・・・、と?
 「と、その上の『4 火気を扱うときは、満16歳以上の者を火気取り扱い責任者として定め、火気を使用中は、必ず現場に常駐させること。』というのがありまして・・・」
 「はあ・・」
 ふむ、それで?
 「・・はい、その4番のことがありまして・・」
 いや、だからそれはさっき聞いたんである。
 「はい・・・」
 「・・・・・」
 「・・・・・」
 なんとここで、どうも会話が不成立に陥ったようです。
 これではいかんと(何がどう『いかん』のかわかりませんが。)、僕は会話再開の糸口を探りました。
 「ええと、その4番とひとりでやってはいけない、いうのはどういうふうに関係があるんですか?」
 「はい、はい、ええとですね、火気の近くに必ず責任者を常駐させる、ということで、はい・・」
 ・・ふむ、ひとりでは火気の注意がおろそかになりがちだ、というわけか、でも???
 「でも、別にひとりでも常に火の近くに居続けることはできるんじゃないですか?」
 だいたい、ひとりでバーベキューをする人がいるとしたら、その人がバーベキューのそばから離れる、という状況の方が想像しにくいです。(ご参考までに、トイレはその小さなバーベキュー場に隣接しています。だから現実的にハーべキューをしている人は数メートルも歩けばトイレに辿り着きます。ええと、壁に囲まれたそれなりに立派なトイレなので、近いからといって別に臭ったりはしません。これもご参考まで。)
 僕は疑問を投げかけました。
 すると、担当者氏は、
 「あ、はい、ええ・・・・4番には『火気取り扱い責任者を定め、火気を使用中は、必ず現場に常駐させること。』となっていますので・・」
 と、またしても使用許可条件を棒読みしました。
 「で?・・・」
 「はい・・・」
 「・・・それはひとりでもできるんじゃないですか?」
 「・・ええ『必ず現場に常駐させること』となっていますので、はい・・」
 だから、それも先刻聞いたんである。
 「ひとりですると火の近くに常駐できない、ということですか?」
 「ええ、はい。4番がありますので・・はい・・」
 いや、だから、それは答えになっていないんじゃ・・・。
 「・・・・・」
 「・・・・・」
 僕の努力もむなしく、再度会話不成立となってしまいました。

 どうも、担当者氏は、そのことに40分をまるまるかけたのかどうか、はともかくとして、奇特な市民からの奇異な質問を上司に丸投げして、その上司の回答を、そうですね、想像するに、こんな具合で、
 
 課長「なんだあ?なんでひとりでやってはなんでいけない?だあ?」 
 担当「はい。」
 課長「この忙しいのに・・・今までそんな質問してきた奴はいないぞ。ちょっと許可書もってこい。」
 担当「はい。」
 課長「そいつには、この、4番を良く見ろと言え、ひとりじゃ4番を遵守するのは無理だろ。」
 担当「は、はい」
 
 と(言葉使いはそんなにやくざかどうかは別として)いう上司の言葉を市民向けに丁寧にしただけで、実質はこれらを僕に丸投げしてこられたんだ思われます。
 だから、僕がしつこく、4番、それがどうした、4番と言えど、ひとりで可能じゃないの?とちょっとひねくれた変化球を投げると、会話が成立しなくなっちゃうんですね。
 
 僕は、完全に納得したわけではないけれど、そもそもが疑問を解決したかっただけで、是が非でもひとりでバーベキューをやらせろ、という趣旨からの質問でもなかったので(このことはもちろん、冒頭に担当者氏には伝えました。)、これ以上市民の税金を使うことも忍びなく、これにて撤退することに決めました。
 そこで、お礼を言って、最後に僕はブログをやっているんですけど、今教えていただいたことを書いてよろしいか?と確認をしました。
 すると、果たして担当者氏は、
 「ブ、ブログですか?・・・・し、しょうしょうお待ちください。」
 と言うと、電話はまたしても短からぬ保留になってしまいました。
 ありゃ、書いてもいいか、いけないか、を聞いただけなのに・・・は、はあ、また課長(推定)に聞きに行かれたな、と思いつつ待っていると、しばらくして、担当者氏が電話口に現れ、今までと変わらぬ丁寧な口調で、課長からの丸投げを(おそらく)読み上げてくださいました。
 「ええ、こちらから書くなとは言えません。が・・」
 『書くなとは言えません』というのも、横柄のか、謙虚なのか、よくわかんない表現です。
 「・・が?」
 「が、今までこのような細かい問い合わせは無かったので、」
 ふむ、やはり、こんなことを問い合わせするのは奇特なことであったか。
 で?
 「誤解が生じる懸念があります。」
 ・・・んん??
 『生じる懸念があります』って、なんだあ???
 僕はてっきり続きがあるものと思って電話口で待っていましたが、担当者氏は『あります。』と言いあげたきり、黙ってしまいました。

 これは、『指示』でもないし『お願い』でもないし『判断』でもないですよね。だって僕にブログに書かれて『誤解を懸念する』のは市役所であって、僕ではないですから。
 強いて言えばこれは、市役所の課長(推定)の『感想』とか『所感』とか、或いは『ちょっと力強くしてみたつぶやき』です。

 僕は、また会話が僕から離れて宙に浮いてしまったような隔靴掻痒感を覚え、そのぷかぷかと浮いた言葉の端っこにすがるように、念を押しました。
 「え、あの・・・、ということは書いてはいけない、ということですか?」
 繰り返しますが、僕にしてみれば、書いても『良い』か『駄目』か、それだけ伺えればいいんです。
 「あ、いえ、こちらから書くなとは言えませんが、こういう細かい問い合わせは今までなかったことなので、誤解が生じる懸念があります。」
 「・・・・・」
 「なので、細かいことは市役所に直接お問い合わせいただいたほうがいいかと思われます。」
 担当者氏は同じことを繰り返されたうえに、僕が全然意図していないコメントまで追加されました。
 「・・・・・」
 みたび、会話不成立です。

 おそらく、これも課長(推定)との間で、

 担当「あの、さっきの方がブログに書いていいかと、聞いてるんですけど・・」
 課長「あんだあ、ブログだあ?面倒だなあ。まあ、表現の自由があるからこっちから書くな、とは言えないよな。でも、今までこんな細かい問い合わせを受けたことがないから、そのブログがどんな内容かわからんから、それを読んだ人がそれをそのまま市の見解と理解したりしてして妙な誤解を生じる懸念はあるよな。だいたいブログで桃山公園の使用許可条件を記すなんて何様として書くんだ?だから細かいことはこちらに聞くのが筋だよなあ。」
 担当「はあ。」
 課長「わかっただろ?」
 担当「は、はあ。」

 なんて会話があって、それを担当者氏がまた丁寧な言葉に直して僕に丸投げされたもの、と思われます。
 だから、回答の仕方が『書くなとは言えません。』とか『誤解を招く懸念があります。』というように、なんだか原稿の棒読みかの如く、会話の投げ手と受け手の判然としない、しかも返答にもなっていない結ばれ方で終わってるんでしょう。
 これ以上話しても埒があかなさそうだったので、結局『書くなとは言えません』というお言葉を頼んで、書くことに決めて、お礼をいって電話を切りました。

 結論。

 ①桃山公園バーベキュー場はできるだけ多くの人に使ってもらいたい。
 ②ひとりでは火の番がおろそかになる可能性がある、と思われている。
 ③そんな細かいことをいちいち市役所に聞いてくる人はいない。
 ④僕と大立目市役所桃山公園担当の方とは会話が成立しない懸念があります。


=== 終わり ===





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憲法第9条。

 先日、日曜日にバーベキューをしました。

 メンバーはさい君の知り合いのご家族で、我が家を入れて、4家族15人です。そのうち3組が僕のところと同じように、旦那さんが日本人、奥さんがさい君の国の方という構成です。
 僕はすでにみなさんとは顔馴染みです。
 場所は、僕の家から徒歩で5分とかからない、大立目市桃山公園です。
 この公園は、そうですね、100メートル四方に満たないくらいの中規模な公園ですが、一応野球なんかできるグランドが一面あって、池があって、桜の木があって、遊技場があって、それに、中にジムだのプールだのがあるトレーニングセンターまである、なかなか充実している公園です。
 その一角、数本の桜の木の下あたりに、二十坪にも足らない小さな小さなバーベキュー場があります。
 でも、そこでバーベキューがされている光景はほとんど見かけないですね。
 いわば穴場です。

 バーベキューといっても、要は、肉だの野菜だの焼きそばだのをいつもと違って、わざわざ手間隙かけて外で食べる、っていうだけなんですけど、暑くもなく寒くも無い公園で、それらがまだ人々の耳目を集めて主役になる時季には程遠い桜の木々に見守られつつ、小さい場所ながら周りを気にせずに、わいわい言って食べ物が焼かれるのを待つ、というのもなかなか悪くないもんです。
 食べるのに飽きた子供たちは、公園内で遊具で遊んだり、鬼ごっこをしたり、木に登ったり、バドミントンをしたり、もできるので、これも好都合です。
 穴場だけあって、そこでその日バーベキューをしているのは、僕ら以外には4人組が一組いただけでスペースを満喫するには十分すぎるくらいでした。

 バーべキューの準備中に(と言っても、僕自身はこういう時もからっきし役に立たず、他の方が手際よく炭火をを起こしたりしている横でぼうっと立っているだけ、ですけど。)さい君が突如、
 「ちょっと、ケイタ、これ読んで。」
 とA4サイズの紙を僕に突きつけました。
 「なんで?」
 「友人の子供さんが、花火をもってきちゃったんだけど、花火をしていいって書いてある?」
 見ると、そのA4サイズの紙は、バーベキュー場使用の許可証でした。そうなんですね。この公園は、市の持ち物なので、小さい場所ながらも、バーベキューをするときは市役所に届け出て許可を得なければならないんです。
 さい君にしては珍しく、そういう公の決まりをちゃんと守って届け出てあったわけです。

 どれどれ・・・。
 『大立目市桃山公園 デイキャンプ場使用許可書』
 とものものしくあり、ちゃんと市長印まで押されています。
 
 おお、ここは『デイキャンプ場』だったのか、でもこんな駅からすぐの公園の数坪の空き地でキャンプなんかする人がいるのかな、と思いつつ、僕は、さい君の指示に従って、目を通していきます。
 さすが市役所、なかなか立派な使用許可書です。
 
 『許可番号 G26-67』
 市役所らしいです。ちゃんと許可番号まであるんであります・・・。
 『使用する公園 大立目市桃山公園デイキャンプ場及びバーベキュー場』
 『当日の使用責任者 住所・・・氏名・・・電話番号』
 『使用日時 2013年10月・・・・午前9時00分から午後16時00分まで』
 『使用目的 バーベキュー』
 『使用人数 大人9人 小中学生1人 幼児5人 計15人』
 『火気の種類及びコンロ等の種類型式番号等  炭』
 とまあ、結構な記載事項があって(『コンロの型式番号』っていう問いかけもなかなかのもんですよね。)そのあとにはじめて、
 『使用許可条件』と印刷されており、14ヶ条のそれがずらずらと並べてありました。

 『1 かまど及野外卓等指定された場所以外で火気を使用しないこと。』
 『2 キャンプファイヤーは禁止する。』
 『3 裸火は禁止する。』
 『4 火気を扱うときは、満16歳以上の物を火気取り扱い責任者として定め、火気を使用中は、必ず現場に常駐させること。』
 『5 かまど及び野外卓等は、使用後火元の鎮火を確認した後、直ちに清掃し、現状に回復させること。』  
 『6 燃えかす、灰等は指定された場所に片付け、生ゴミ等は使用者が持ち帰ること。』
 『7 テントの設営等の際に穴又は、溝を掘らないこと。』
 と、いかにも市役所らしい指示が、こう言うと怒られちゃうかもしれないけれど、いわば四角四面な市役所らしい文言で、書かれております。
 『火気取り扱い責任者を・・現場に常駐させる』などという表現のいかめしさなどは市役所的文面の面目躍如たるところでしょう。
 8番目に、こうありました。
 『8 花火をしないこと。』
 これ以上に無い端的な答えをみつけた僕は、さい君に伝えました。
 「ああ、だめだな、花火だめだってさ。」
 「そう、残念、まあしょうがないね。」
 「うん。」
 というわけで、某家族が持ってきた花火は惜しくもその日は使わないことになりました。
 だいたい、昼間だから花火をしてもしょうがないです。

 ・・・僕は、そのあともなんの気なしに、その『使用許可条件』の9番以下を漫然と読んでいたんですけど、突如声を上げて噴き出してしまいました。

 『9 拡声器、音響装置等(カラオケ含む)を使用しないこと。』

  ここまでは、まあ普通です。

 「・・え?うわはははは!」
 僕の噴出し方があまりにも、大仰だったので、さい君からもちろん、さい君の友人もからも、
 「緑さん、どうしたの?」
 と図らずも注目を集めてしまいました。
 「いや、こんなのありかな、と思ってさ、ぐははは!」
 「なになに?」
 僕が、その条件を訳してあげたら、果たして、
 「ええ?ほんとうにそんなこと書いてるの?」
 と皆さん、半分驚き、半分笑ってました。

 僕が虚を突かれて、盛大にうけたのはその次の10番です。

 『10 1人のみの使用はしないこと。』

 そんなの勝手じゃないですかっ!?

 「そんなの基本的人権だよねええ?」
 と僕が思えず大時代的な言葉まで使って言ったら、さい君の友人も笑いながら深く頷いていました。

 役所のすることというのは、時に僕ら凡百の民間人の考えなど到底及ばないようです。
 そもそも、なんで、ひとりでバーベキューとかキャンプとかをしてはいけないんでしょう?わざわざ、市長の印鑑のつかれた使用許可書に使用許可条件のひとつとして念を押して書くべきことなのかしらん・・・。
 僕は、ちょっと真剣に考えてみましたけど、なかなかこれだ、という答えが浮かびません。

 ①一人でバーベキューしたり、キャンプしたりしたら、ホームレスの人か、一般のひとか見分けがつかないからかな?いや、見分けがつかないとして、なんか公共の福祉的に問題があるか?
 ②それとも、家出人と見分けがつかないからかな?でも家出人が炭で火を起こして肉を焼いたりするかなあ?
 或いは、『変わった人』だと看做されて市役所や警察に通報が殺到して面倒くさいからか?・・・そうでもなさそうだなあ。
 ③それか、火が服に引火したりしたときに、一人だと延焼を防げないからか?でもそれならバーベキューだけ禁止してキャンプは許可してもいいんじゃ??
 ④いやいや、大立目市にはひとりでバーべキューをやるような孤独な人はいないことになっているので、行政を司る立場からは都合上そういう市民が存在するのは『見るにしのびない』からなのか・・・?
 ⑤ちょっと待てよ、こういうある種突拍子も無い禁止事項は普通は思いつかない、ということは『過去に桃山公園で一人でバーベキューかテントをしてなんかトラブルを起こした市民がいた』事から学習したのか?でもどんなトラブルだ??

 それに、禁止することはないだろう、なんでだ?とも思いますが、同時に『そもそも論』として
 『一人でベーべキューをする人』
 っているんですかね?
 だって、それにわざわざ一項目を割いて『禁止事項にする』っていうことはそういう人がいるに違いない、ということをが前提になっているから、でしょう?その場にいた僕らのグループの皆さんも、そんな人いないよねえ?と、異口同音に言っていました。

 例えて言うと、ええとそうですね、昨今話題になっている日本国憲法だと『国家というものは油断して放置しておくと何かと大義名分を拵えて武装して戦争に走りがちである』という大反省と大前提から『日本国憲法第9条』があるんじゃなかったっけ?というように、です。
 この日本国憲法第9条の理屈を『大立目市桃山公園デイキャンプ場使用許可書 使用許可条件 10項』に敷衍すると『大立目市民は油断して監視を怠るとつい一人でバーベキューをしがちである』という大反省(?)と大前提があるから、ということになるんであります。
 これはいっぱしの謎です。

 いや、俺はひとりでバーべキューを敢行したことがあるぞ大立目市長の主張はよく分かる、あるいは、そういう御仁を見聞したことがある、というお方は是非、詳細をご教示ください。

 ・・・・どうも、未だに禁止の理由もわかんないし、そういう人がいるだろうという前提も解せません。大立目市長や市役者の人はこの理由や前提がすっぽり腹におさまるのかなあ?
 ま、思えずみんなとひとしきり盛り上がって笑えたのはよかったですけど。

 でもやっぱり・・・・、わざわざ『禁止事項とする』ほどのことかなあ、それこそ日本国憲法で保障されている『基本的人権』を蹂躙してませんかね?

===終わり===

 

日本国憲法。

 僕は、残念なことに最近になってようやく知ってしまいました。『世の中には矛盾しているけど、皆まで言うな、ということがある』ということを、です。

 例えば、『軍艦マーチが盛んに響く成人むけ遊技場で獲得した玉を換金している光景』と『刑法185条』の存在、『特殊浴場というまさに特殊な欲情、もとい浴場』と『売春防止法』の存在、『日本国国家の根本基本法』と現実の違い、-ええと、これについては第9条が盛んに議論されてますけど、僕は、最近知ってしまった『すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。』という某条文の方が現実より矛盾の乖離が激しいし、どちらかというとこのほうが国家にとっては焦眉の急だと思うんですけど-、などです。いえ、断っておきますが、僕は法律に詳しいわけでもないし、上記のことについて法解釈理論をしよう、などという気は全くありませんので、その方面の専門の方は冷静に対処願います。

 同様に(同様かな?)、入社以来気になっていたのが、『東京本社内で営業している散髪屋さんの存在』と『僕の会社の就業規則』との矛盾です。もちろん、ほぼ100%に近い方がたぶんそうであるように、僕も自分の会社の就業規則など読んだことはないですけど、『第25条 定められた就業時間内に、東京本社地下にある散髪屋に行くことは、これを例外として認める。』なんて書いてある確率は非常に低いと思うんです。もちろん、一般的常識が、昼休みに散髪屋さんに行くことを許容するのは容易でしょう。でも、僕の会社内にある散髪屋さんは、-以前はフィットネスルームもあって、これはどういうわけか予約制で就業時間外の予約しか受け付けていなかったので、『腑に落ちる存在』でした。でもこういうご時世で、経費削減の煽りをくらってフィットネスルームはとうの昔になくなりましたが、まだ散髪屋さんは営業を続けています-、昼休みだけ営業しているわけではないんです。当然です。そんなことしたら採算が合わないです。一応、従業員の始業時間より30分くらい早く営業を開始して、夕方は、たしか、従業員の就業時間から少しだけ遅れて閉まるということになっていたと思います。僕は、入社以来、かねがねこの存在が気になっていて、
 「これは、就業時間中に散髪にいってもよい、ということだよな。
  ということは、別に社内でなくて、営業中に外で散髪しても
  よろしい、ということになる。散髪がいいんなら、30分くらい
  の昼寝も堂々としていいのかな。そうなると1時間くらいの
  ゴルフの打ちっぱなしはどうなる。映画館で映画を1本、見る
  のは?おお、身の周りを清潔にするために、という理由で
  『短時間だけ特殊浴場に行く』のはどーなる?いや、これは
  明らかによろしくなさそうだな。でも『散髪』『昼寝』
  『打ちっぱなし』『映画』『特殊浴場』が同じ時間で、という
  前提であったら、明らかによろしくない『特殊浴場でさっぱり』
  と『社内の散髪屋でさっぱり』の境目ってどこなんだろう?」
 とその散髪屋を見るたびに思っていました。ちなみに、どれとは言いませんが、上記の五つのうち、ひとつは僕は実行しちゃったことがあります。いや、二つかな?でも散髪は痕跡が残っちゃうのでしたことはなかったんです。だって、
 「ビ-ハイブさんに行って、そのあと竹山資材さんに行って、
  5時に帰社します。」
 なんて、いかにも慌ただしく出て行って、事務所に戻ったら、青々とした刈り上げの頭になってたりしたら、なんか面倒なことになりそうじゃないですか。
 でも、東京本社の地下には散髪屋さんがあるんです。そして、就業時間中の予約も受け付けているんです。
 
 と、若かった僕は、大人なら軽くやり過ごすどうでもいいことに、矛盾を感じていました。そうこうするうちに、海外転勤の辞令をもらいました。もちろん突然じゃなくて、事前に部長や副部長から打診がありました。当時、僕は、やっとの思いで奇跡的に三宅奈美さんとお付き合いを始められたばかりだったので、打診を断りましたけど、巧妙で執拗な説得にとうとう籠絡されてしまいました。一応その僕の人生を左右した部長、副部長との政治的で、複雑な交渉の要約を記述しておきます。

 「嫌です。」
 「ほうか。ほんなら、会社やめるか、海外いくかどっちかやで。」
 「行きます。」

 辞令が出てから、海外に駐在するまでの僕が、公私にわたってたいへん忙しくなったのは、ご想像に難くないと思います。僕の手帳は、毎日、通常の業務、仕事の引き継ぎ、人事との面談、取引先への挨拶回り、三宅奈美さんとのデート、公私にわたる数次の送別会、だのでこれまでの人生にないくらい、毎日細かな予定でびっしりと埋め尽くされていきました。あまりにも予定が多くて、明日どころか、今日このあとは、どこへ行って、誰と会うのか、毎回いちいち手帳を見ないと記憶できないくらい忙しい日々でした。
 やがて、駐在の日々まで芝目を読む時期になりましたが、僕の忙しさは一向に変わらず、依然として、後任に仕事の引き継ぎをしてから、手帳を見返して、竹山資材に挨拶に行き、また手帳を見返して人事部に行き、という日々でした。当時は、まだ携帯電話も普及していなかったので、どっかで時間が狂ったりすると、机に戻っていろんなところに電話して、その電話してる時間でまた時間がずれたり、と毎日文字通り『余白をゆるさない』スケジュールに疲労困憊していました。

 それは、駐在まですでに一週間をきったある日の午後のことだったと思います。僕は、息も絶え絶えという状態でその日も朝から予定をこなし、さて、と手帳に目をやりました。
 「!!!!」
 信じ難いことに、その時、過去も未来も真黒になった僕の手帳の中で、数行の余白に遭遇したんです。
 「お、あれ??本当かな?」
 当時僕は時間管理が得意じゃなかったので(今でも、ものすごく苦手です。)、自分で自分の予定にあえて空白を設ける、などという高度なことは思いつきもしませんでした。だから、本当に、夕方(確か社内での打ち合わせが入っていたと思います。)まで、3時間もの大量な時間がエアポケットのように真っ白になっていることが俄かには信じられず、なんども反芻しました。
 「いや、確かに、空いている。なるほど。
  これはどちらかというと、自分からではなく、
  社内外の他人に受動的に手帳の余白を
  埋められていたので、こういうことが偶然
  起こったわけだ!」
 と余計な根拠づけをしたうえに、予期せぬ空白の時間を確信し、
 「ふふふ、これぞ『忙中閑有り』って奴だな。」
 などと一人嘯き、おもむろに自分の机に戻って、たまっているさまつな事務処理をやっつけようとしました。しかし、その時、不意に-本当に不意に-『東京本社地下の散髪屋』の存在が、僕の脳裏にフラッシュバックされたのです。今思うと、なんだってそんなことになったのか、悪魔の仕業としか思えません。
 「おお、散髪屋に行こう!忙しくて散髪する
  暇もなかったから、さっぱりして駐在する
  のも悪くない。土日は奈美ちゃんとのデートで
  時間もないしな。だいたいこれだけ俺が忙しいの
  は周りも見て知っているから、たまたま空いた
  時間に散髪をしたって文句を言う人はいまい。」
と、僕は、自分の『素敵な閃き』に満悦し、いそいそと地下に降りていき、客もまばらな、その『就業時間と矛盾した存在のレ-ゾンデ-トルの確認作業』を実行しました。それも下記のような言葉ありきで。
 「ばっさりと、短く。横も後もバリカン入れてください。」

 約1時間後、僕は、『空き時間を有効利用した』という不可視な自己満足と、『たった今髪切ってっきました!』という雄弁に語る可視化された容貌、とを従えて自分の階に戻りました。
 と、海外から帰任したばかりで、僕の業務を管理職として引き継ぐ予定で窓側に座っている大川副部長が、事務所に入ってきた、僕の顔をみた瞬間、遠くから見てもこれ以上に無い、というくらい、たいへん力強く眉間に皺を寄せ微塵も視線をそらさず僕を睨みつけています。怒ると人間はこうなりまする、という典型みたいな表情で、『湯気も出んばかり』に不機嫌な顔をしています。今でも忘れません。
 僕は、困惑しつつも自分の席に戻ろうとして、-戻るにはエレベーターホールから少しづづ大川副部長に直進する形で近づき、副部長の数メートル手前で右折する、ことになります-、歩を進めました。ちょうど、僕を睨みつける副部長に正対しつつ、しかも、距離を縮めていくことになります。
 「ほろ?なに怒ってんだろ?俺け?」
 と思いながら、だんだんと副部長に近づき、さあ、ここで右折、というとき、
 「ああっ!!」
 と僕は、我知らず大声をあげてしまいました。
 そうなんです。その時間帯は、『忙中閑あり』でもなんでもなく、僕が新任副部長を、-初対面ではないにしろ-、取引先に、それも合弁会社パートナーで、しかもその会社の役員に会わせて具体的な業務引き継ぎ打ち合わせをすることになっていたんです。
 単なる『僕の手帳への記入忘れ』だったんです。それを、エレベーターホールから、寸分の罪の意識もなく、しかし、『午前中とはまったく違うさっぱりした刈り上げ頭』で、『怒髪天を衝く勢いで湯気を立てている』副部長に直進して近づいていったわけです。そして、僕は自分がやらかした事を悟った刹那、信じられないくらいの速さで頭を回転させ、さしずめ、パノラマ視現象の如く、適確な言い訳を探しました。
 『ダブルブッキングしちゃいました。』
 『先の打ち合わせが長引きました。』
 『気分が悪くて診療室に行ってました。』
 『父親が倒れました。』
 『人事部に急に呼ばれました。』
 『飼いネコが車にはねられました。』
・・・だめです。何より、僕の髪の毛の状態の雄弁さには勝てません。

 気の毒に、大川副部長は一人で律義に取引先に行かれたそうです。後で取引先の担当者から、さんざんからかわれました。
 「みどりちゃん、おたくの副部長さ、電話してきて、
  『緑が、つかまらないんですけど、わたくし一人で
   伺ってもいいものでしょうか?』って言ってたよ。
  俺に聞かれても知らねえよなあ。何してたの?
  え?副部長との約束ブッチしてさんぱつう!?
  ばかだねええ、がはははは!そら怒るっしょ?
  うへへへへ!」

 その後、大川副部長は凄いスピードで出世され本部長になりました。
 
 結論。
『矛盾しているけど、なんとなく在るものは黙認しましょう。』
『時間が、ふと空いたときは、自分を百回疑っても足りない、
 と思うべし。』
『大川さんに胡麻を摺っておけばよかった、と思っても遅い。』
『髪を思いっきり短くするときは、事前に是非を自分に問うべし。』
『駐在する前にせめて婚約はしとくべし。』
======== 終わり ==========
プロフィール

緑 慧太

Author:緑 慧太
好きな言葉:『終身雇用』
座右の銘 :『負けるが勝ち』

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