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カプセルホテル

 先日、さい君が、ひとりでカプセルホテルに泊まってきました。

 ええと、なんでさい君がカプセルホテルなんかに泊まったのか、という理由はここでは関係ないことなので記しませんが(別に夫婦喧嘩の結果『実家に帰らせてもらいます!!』のかわりにプチ家出をなした、とか、そういうネガティブな理由からではありません。そういえば、彼女は外国人なので、簡単に『実家に帰らせてもらいます!』っていうのができないのは、ちょっと気の毒ではあります。なにしろ彼女の実家は南半球なので、気軽に帰るというわけにはいかないです。別の角度から言えば、実際喧嘩が原因で、さい君が飛行機に乗って南半球の実家まで帰ったりするような事態になったら、それは我が家にとっては、かなり重篤な事態、ということになります。・・・・閑話休題。)、ちょっとしたことからです。
 とにかくも、家から電車で1時間程度のところに、一泊しました。もちろん、さい君にとっては初めての経験です。
 僕は、彼女に頼まれて、いろいろとインターネットで検索した結果、当該のカプセルホテルを予約したんですけど、探す過程で、なかなか新鮮な感覚を得ました。それというのも、筆者も実はかなり以前に一回のみ利用したことがあるだけで、そのわずかな経験と自身が勝手に抱いているイメージと現実の隔離、に勝手に驚いた、と言ってしまえばそれまでですが、カプセルホテル業界もなかなか競争が激しいようで、ただ安くて気軽にとまれるというだけではなく、皆さんいろいろと差別化を図られているようだと分かったからです。例えば、『飛行機のファーストクラスをイメージした』という狭さを逆手にとった豪奢感が溢れるものだの、外国人観光客を強く意識したものだの、女性専用フロアのあるものだの、 多様化しています。僕は、さい君の要望を伺って、その中で、 女性専用フロアがあるカプセルホテルを予約しました。
 宿泊翌日、帰宅したさい君に、どうであったか?と、早速カプセルホテルの感想を聞きました。

 「隣からものすごく大きなおならがきこえた。」

 そういうことじゃくて!
 従業員が英語べらべらだった、とか、アメネティが充実していた、とか、十分熟睡できた、とか、普通ホテルについてと言えば、その類でしょう?だいたい、『隣の客のおならの音が大きかった。』というのは、ホテルの感想じゃないです。
 なんだこの女は、と思いながら、しかし、唐突とはいえ妙に雄弁な事実の報告に、僕は笑ってしまいました。

 どうなんでしょう?
 その女性(当然女性専用フロアなので、隣人も女性のはずです。)は、隣には聞こえないと踏んで、自分の家にいるような感覚で渾身の一発を放ったのか(ええと、一般に女性がご自宅でお一人のときに、音の制御から完全に自分を解き放っておならをされるのか?という点については、僕はあまり知悉していません。実際、どうなんだろう?)、それとも、聞こえたって構いやしない、旅の恥はかき捨てだ、と大放屁をつかまつったのか、或いは、その方も外国の方で(さい君は、観光地の近くに泊りました。)、そういう状況でおならを聞かれることにはあまり関知しない文化や価値観の持ち主だったのか、と僕はいろいろと思いを巡らしました。

 ところで、この一件から、実はかくいう筆者も一度だけのカプセルホテルの宿泊の時、似たような経験をしたことを思い出しました。

 いやあ、飲んだ、酔った、どれどれ、おお、なんだ結構快適じゃないか、さあ、寝よう寝ようと僕はカプセルの中で横になります。と、横を見ると壁に、5センチx10センチくらいの小さい嵌め込み画面があり『よい子は見てはいかん』映像が見られるじゃありませんか。早速『心身ともに本気で』鑑賞を始めたら、突然、僕のカプセルのカーテンが開きました。なにごとならん、と振り向くとそこには、さっきまで一緒に呑んでいて、今は、僕のカプセルのすぐ下いるはずの田淵くんがおりました(彼は下の部屋から梯子で登ってきたんです。) 。
 そして、あられもない姿、かつ、人様には見せられない体勢をしている筆者にむかい、
 「もっと音量下げなさいよ!!」
 (本当にこう言ったんです。田淵くんは会社の後輩なんですけど、一緒に過ごした時間が長すぎて、たまに斯様な年上に対してとは思えない口の利き方をします。) と叱りつけました。そして、それだけ言い放つと、カーテンをしめて梯子を降りて行きました・・・。
あまりと言えば、あまりのことながら、一瞬呆気に取られた後、僕は恥ずかしく思ったり、おこったりする以前に、いやあ、そうかそうか聞こえておったのか、これは失敬、と一人カーテンの閉じられたカプセル空間の中で、だはははは!と呵々大笑しました。

 というわけで、老婆心ながら申し上げますが、これからカプセルホテルに泊まる予定があって、且つそういうのを隣人に聞かれたらちょっと恥ずかしいわ、という方は、おならと、『よい子は見てはいかん』番組、の音量にはくれぐれもご留意下さい。
===終わり===
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光陰矢の如し。

 Time flies like an arrow.
 光陰矢の如し。
 むすこにいんもうがはえました。

 先日、部屋でくつろいでいたら、唐突にトイレから、息子の咆哮が聞こえてきました。

 「パパっ!!たいへんだああ!」
 「え?」
 「すぐ来て!早く!!」

 僕は、息子ももう中学生だし、トイレからほかならぬ男親を呼び立てるとは、なにごとならん、もしや・・・と、咄嗟に『いろいろな思いや覚悟』を胸に、シリアスに立ち上がりました。
 「早く、早くこっち来て!」
 「どうしたっ!?」
 僕がトイレに向かいながら緊迫しつつ叫ぶように尋ねると、息子は我慢しかねたか、僕の到達を待たずに報告しました。

 「かつおぶしがうんちにそのままでてる!!」

 申し訳ないが、僕にだっていろいろあります。
 それは息子から見たら、いつもいつも、所在無げにごろごろしているだけの、こぎちゃない中年かもしれないけど、父親にだって考えなきゃいけないこととか、対処しなければいけない公私にわたる問題とか、あるんです。あんたも、そのうちわかると思います。すまんことですが、いかな息子とはいえ、ご自分の排泄物の上で、ほかほかと煽られて、ふらふらとニョロニョロの如しに踊る、鰹節につきあってる暇はないです。

 阿呆らしい。

 僕は踵を返すと、息子の大発見を拝見することなく、部屋に戻りました。
 もっと他に興味が喚起させられることないのか、この男は、全く。
  最前の覚悟と比べて、結果のあまりのしょうもなさに気が抜けると同時に、彼はまだ勘違いしているな、と僕は鬱々となりました。
 なんとなれば、僕は息子の『友達』じゃないんです。憚りながら、その経験浅からぬ父親です。それなのに、彼が自分の収穫物に驚いて、咄嗟に他ならぬ母親ではなく、僕を呼びつけたのは、『踊る鰹節発見』をパパなら自分と同じ感動を持って迎えてくれるはず、と思いこんでいる、と推測されたからです。
 ありゃまあ、こいつまだ子供だなあ。

 ところがです。
 それは、僕にとって全く、意外なきっかけからでした。

 ある日、のどかな家族の会話中のこと、
 「あのさうちの子は、もう、いんもうがはえてる、ってしってる?」
 と、さいくんがなんの脈略もなく、大暴露を為しました。
 「・・・え?」
 本当なの?とか、もう長く一緒に入浴もしていないはずなのに、何故さいくんは知ってるんだ?とか、そういうのは、普通は、なんか前振りがあってからでは・・・と複数の理由から僕は呆然としました。
 すると、さいくんは、さらなる暴挙に出ました。
 「ほら」
 と軽く言うと、その時、ちょうど僕とさいくんの間に仰向けに寝転がって携帯ゲーム機で遊ぶことに熱中していた、息子のズボンと下着を一気に、強引にずり下ろしました。
 息子の股間が露わになり、さいくんが指さします。

 本当だ!!

 数えられるくらいの僅かな本数の、数ミリの毛達が、背の低いニョロニョロの如しにさわさわと、しかし確かにあるではないですか!
 「おおおお!」
 「ね?」
 おい、あんたなんてことをするんだ、というさいくんの行為への驚きも、息子の股間の、その雄弁な事実が追いやってしまい、かくて我が家では父親と母親が、ゲームをする我が子の股間に左右から顔を近づけて『息子の陰毛発見』、-なにしろ、まだ黒々としているわけでないので、近くに行かないと見えないんです。-、という異様な光景が展開されました。
 息子は、その時、
 「やめてよー」
 と、-しかしあからさまに緊張感に欠ける口調で-、『息子の陰毛発見』を拒んでいましたが、仕掛中のゲームの方が大事と見えて、両手はゲーム機を握ったまま、視線もゲーム機に向けたまま、でむなしく腰をくねらせるだけでした。
 僕は、驚きと共に、再び、なんだこいつは、下半身をのぞかれることより、今やっているゲームの状況を維持することのほうが大事だっていうのか、と呆れました。
 ふうむ、ともかくも、知らぬ間に我が子も確実に『思春期』という時期にさしかかってきたんだなあ、これは、あっという間に心も大人になってしまい、踊る鰹節に驚くような言動も早晩なくなっていくに違いないです。
 父親としては深い感慨に浸ります。

 ・・あれ、そういえば、今日は、さっきから息子の姿をみかけないぞ?
 「あ、おとうさん?うん、いま、いないよ。」
 ちょうど、僕の父から電話があり、孫を探しているようで、さいくんが片言の日本語で対応しています。
 そうか、あいつ、家にいないのか。
 「うん、でかけた、こーえんいったよ・・ううん、ちがう、ひとり。・・かえるの、たべものさがすって。」
 その股間に陰毛をしたためもって、蛙の餌探しに公園へっ、て・・なんかやっぱり幼稚です。。
 こういうメンタルとフィジカルのアンバランスな同居こそが思春期っていうものなのかしらん。

 いずれにせよ、時間は静かに、しかし確実に息子を大人にしていくんですね。

 Time flies like an arrow.  
 光陰矢の如し。
 むすこの陰もうニョロニョロの如し。

 筆者が色々なところに、しらがをしたためているのも宜なるかな、ってところです。


===終わり===

 
 
 
 

沼津。

 筆者は、その言動において極めて平凡な人間で(少し残念な告白です。)、人生の道程もまことに凡庸で、かつ、後ろ向きな意味で、先もだいたい見えちゃってます(著しく残念です。)。
 しかし、そういう僕をしても、『ふうん、生きているといろんなことがあるんだなあ』と思わしめることが、あります。そして、そういうことは、たいてい唐突に出現します。

 先日も、こういうことがありました。僕はキッチンにいるさい君に背中を向けて、リビングの机に座り、パソコンをいじってました。息子は、キッチンに、はす向かいになるような形で、リビングのソファでテレビを観ておりました。
筆者の人生によくありがちな光景です。想像してください。とてもこの状況から何か突飛なことが現れる、とは思えません。
 しかし、突然、ほんとうに突然です。それは現れました。
 「ええと・・・」
 キッチンのほうから、さい君の独り言なのか、誰かに話しかけているのか定かではない発言が聞こえてきました。僕も、息子も、ほとんどそれには反応しません。
 「ええと・・・」
 何か思いだそうとしてるみたいです。
 「ええと・・あれ・・・・」
 うう、最近、このパソコン立ち上がるまでに時間がかかりすぎるな、修理に出したほうがいいかな・・・。

 「そう、チンコジル」

 「!」
 「!」

 僕と息子ははじかれたように、キッチンの方を振り向きました。そこには、冷蔵庫のドアを開けながら、その発言とは程遠い柔和な表情で、夫と、息子に惜しげもなく微笑みを振りまくさい君の姿が・・・・。
 驚愕です。
 だって、『奥さんや母親に、チンコジルって言われること』って、『大抵の人の人生においては想定外』ですよね?僕も、息子もその例に漏れなかったからです。

 さて、ここで、僕は正直に告白しなければなりません。
 実は、さい君のこの言葉を聞いた刹那、咄嗟に僕の頭に浮かんだのは、
 「チ ンコジル」
 でもなく、
 「チン コジル」
 でもなく、紛うことなく、
 「チンコ ジル」
 だったということを。
 ばっちいですが、瞬間的にそういう言葉が浮かんだんです(年明けからすみません。でも本当なんです。)。

 これは、一体どういうことなんだろう。

 筆者の人生は、いつ、どこで、どう転んで『真っ昼間、家族団欒中に、自分の配偶者からチンコジルとニコニコしながらいわれる』というマイルストーンを経過するコースに入りこんだんだろうか・・・、不思議だ。
僕みたいな退屈な人間でも生きていると、本当に思いもかけないことに出会うんだな。チンコジル、チンコジル、ちんこじる・・・・・。
 いろんなものが錯綜し、結果、無言で呆然とする父親をよそに、息子が言いました。
 「ママはさ『ちんすこう』って言いたいんじゃないの?」
 なるほど、彼のほうが冷静です!
 さい君は日本生活がすでに十年以上経過しているとはいえ、いまだに日本語が不自由で、『今度なまずに行くんだよね?』と言ったりします(正解は、もちろん沼津です。沼津市関係者の皆さん、ごめんなさい。故意ではないです。)。

 ああ、そういうことか、ちんすこうね、よく聞く言い間違いで『ちんすこう』を『ちんこすう』(どこで区切るかは各々のご判断にお任せします。)っていうのも聞いたことがあるからな、と僕は息子の対応に感心して、黙ってさい君の対応を待ちます。
 「違う、違う、ジルよ、ジル!』
 と飽くまで『ジル』に拘泥する、さい君です。
 ふうむ、どうも、『チンコ ジル』と区切った僕の瞬間認知は間違っていなかったようで、『ジル』は確かに『汁』みたいです。じゃあ、その前の三文字は??
  
 ・・・・・その後も家族みんなで暫し議論を重ねた結果、さい君が言いたかったのは、『ちゃんこじる』だった、ということがようやく判明しました。
ううむ確かに、比べて見ると『殆ど正解』です。小さい『や』を飛ばしただけなので、外人の立場からしたら許容して欲しいところでしょうけど ・・・。
 なあんだ、そうか、ちゃんこじるか、でも『ちゃんこ』ならよく聞くけど、『ちゃんこじる』ってあんまり聞きなれない組み合わせの日本語だな、どこで覚えてきたんだろう?(ちゃんこ汁と、あと、そうだな、相撲関係者の皆さん、ごめんなさい。例によって他意はないです。)
 まあ、年が明けてるのに日本人を捕まえて、
 『ヨイオトシオ』
 なんて言うくらいの人だから、まだこれくらいの間違いはあるか・・・。
 
 あ、それから、『ちんすこう』関係者の方、ごめんなさい、他意はありません、いや、本当に。
 あと、『ちんこすう』方面(??)の皆さん、これまた別に他意はないです。

===終わり===

ご無体な。

 「ちょっと!これは大事なことなの。絶対に怒らないから、本当のことを言って!」

 その日は休日で、さい君は朝から電車で数駅の繁華街に出かけておりました。
 僕と、息子は家でくつろいでいました。
 と、そこへさい君から、僕の携帯電話に突然電話があり、いきなり冒頭のようなことを言われたわけです。
 「へ?なにそれ?」
 「いい?これはとっても大切なことだから、それに、怒らないから、本当のことを答えて!」
 だから、どうしたんだよ。
 「はあ。」
 「ケイタ、あんたね、最近、携帯でアダルトサイト見た?」
 「え?」
 「見たの、見てないの!?」
 さい君はいやに真剣で、かつ高圧的な態度です。困ったなあ、まだ日の高いさなかになんでそんなことに対応しなきゃいけないんだろう。
 「なんで?」
 「YESかNOか聞いてるのよ!見たの!?」
 「だから、なんで?」
 実は、見たんであります。
 「あのね、そういう閲覧履歴があるの、それもここ最近!」
 え、でも・・
 「で、でもさ、それってユウの携帯電話の履歴でしょ?」
 夫は、まだ最悪の事態を回避しようと試みます。うちには、僕、さい君、息子用、と三台の携帯電話があります。このことのあった当時、まだ12歳だった息子には携帯電話をもたせよう、という意図はそもそも僕ら夫婦にはなかったんですけど、たまたま、携帯電話端末の三台目を無料で入手する機会があって、息子がひとりで遠出するときに、迷子にならないように、とその携帯電話をもたせてから、『なし崩し的に』息子が三台目を使用しています。 
 でも、そういうものにからっきし弱いながら、僕の理解では、それぞれの端末からアクセスした履歴は、ほかの端末からは見られないんじゃ?
 「そう、私の!でもね、履歴はわたしが見られることになってるの!」
 「え、なんで?だって違う端末だから、・・」
 「それは今、どうでもいいの!とにかく見られるのよ!」
 ますますシリアス、かつ威圧的にさい君は続けます。
 「それでね、ここ最近にうちの誰かが、そういうサイトを見た形跡があるの、ケイタじゃなかったら、フジしかいない、だから大事なことだって言ってるのよ!」
 それ、本当かな、違う端末なのに。でも、なるほど、12歳の少年がアダルトサイトにアクセスしたかどうか、という問題は家庭的には確かに看過できない問題ではあります。
 けれども・・・・
 「見たの、見ないの?」
 「・・・・・・」
 「怒らないから!」
 これはやはり、本当のことを言ったほうがいいなあ、
 「みた・・・」
 タッチーなことなので、ちょっと離れたところでひとり遊びをしている息子に聞こえないように、声を潜めて、真剣に、かつ端的に白状します。
 「いつ?」 
 僕は観念して、そして、さい君の怒らないから、という趣旨に頼んで、洗い浚い正直に答えることにしました。
 「二週間・・くらい・・前。」
 「ふうん。」
 なにやらさい君は考え込んでいます。
 ここは真相解明のために『どういうサイトを閲覧したか』も白状したほうがいいのかな。はて、『人妻・巨乳』というワードで検索したことも言うべきかしらん。
 僕が生来の小心者ぶりを如何なく発揮し逡巡していると、さい君は、
 「そう、わかった。」
 と言うなり、電話を切ってしまいました。

 数時間後、僕は、緊張した面持ちで、-いろんな意味においてです。-帰宅したさい君を出迎えました。
 さい君は僕を、息子から離れた部屋に連れ出します。
 「いい?」
 「うん。」
 「これ、ケイタが見たサイト?」
 なるほど、どういう仕組みなんでしょうか、さい君の携帯の画面には、それらしいタイトルが履歴として並んでいます。
 僕とさい君は、ふたり黙って真剣に、その履歴を追っていきました。
 
 『おっぱい・・』
 『おっぱい・・』
 ん?おっぱい??なんだか、いやにけれん味のないストレートな検索の仕方だな・・・・。
 続きます。
 『おっぱい・・』
 『おっぱい・・』
 『おっぱいポロリ』
 ポ・・・?
 『おっぱい・・』
 『おっぱい・・』
 『ラッスンゴレライ』
 ?? ラッス・・・・
 『おっぱい・・』
 『おっぱい・・』
 『進撃の巨人』
 !!!
 『おっぱい・・・』
 『おっぱい・・・』
 ははあん、これは俺の履歴じゃないなあ、あいつだ。
 なにしろこっちは『進撃の巨人』じゃなくて『人妻で巨乳』だからな。
 配偶者としての虚脱感にも似た安心感と、父親としての一丁前な責任感、が僕の心に同時に押し寄せてきて、奇妙な心持になりました。
 なんだ、ゲロする必要なんてなかったじゃないか・・・。
 さて、どうやってさい君に、これは旦那の仕業ではなく、息子の所業である、と説明しよう。
 と僕が、八割型自己保身のために考え迷っていると、どうも、自分のことを言っているらしい、とうすうす感づいていた息子がふたりのもとにやってきて、簡単に自白しました。
 曰く、
 「ママが男の子は女性の裸や、おっぱいに興味を持ち始める時期がある、と言ってたから、そういうものかと思って、検索してみたけど、別にどうも思わなかった。反省してるし、恥ずかしいからこの話題はもうやめて!」
 ということでした。
 僕は一応、だめじゃないか、とは言いましたが、その実内心は、ま、いまどき、男の子ならいつかは通る道だな、とも思ったわけであります。
 
 ・・・・ところで、僕にとっては、肝心の『絶対に怒らないから!』というさい君の口約束ですが、これがまるで履行されずに、
 「あなたは、妻帯者でありながら、私に隠れてなんでアダルトサイトなんか見るんだ!」
 と激しく叱責され、挙句、暫く口を聞いてくれませんでした。
 『見た』と言うだけでこういう仕打ちだから、『人妻・巨乳』で検索した、なんて委細が露見したらたいへんなことになっていたところです。
 ご無体な。
 世のご主人様方も気をつけましょう。

===終わり===

 

 

企業の経済活動

 「いや、それが振り込まれるのが来週だから、ちょっと待ってほしい。」

 先日、図らずも『企業の原始的な経済活動』を身近で見聞する機会を得ました。

 さい君が、地元の外国人援助団体の依頼により、ある催しで模擬店を出しました。
 『お国の特徴的な食べものを』という趣旨だったので、さい君は、①えびせん南半球風、②クッキー南半球風、③緑色のシフォンケーキ南半球風、を何日かかけて調理して用意しました。
 当日は、息子が販売助手として連れて行かれたそうです。その際、さい君は、息子に、手伝ってくれたらお小遣いをあげる、という甘言を弄して彼を助手とすることに成功したようですが、行く前に、僕が、ふと気になって、息子にはいくらあげるつもりか、と尋ねたらさらりと、
 「利益の20%。」
 と応えました。
 なんだそら、親子間の約束としては、ちとドライすぎないか?だいたい、利益が少なかったらどうするんだろう、『1,000円あげるから』くらいでいいんじゃ?
 でも、さい君は、
 「いや、そういうことを学ぶことも、彼には大事だから。」
 と言って平然としています。
 さすが、恐るべし、中国系南半球人です。
 これは、企業同士の経済活動に敷衍すると、いわば『販売代理店と諾成による(それはそうです、まさか、さしものさい君も、息子と契約書を交わしたりはしてませんから。)成功報酬契約の締結』をした、ということですね。
 ちょっと僕にはこういう発想は浮かばないです。

 さて、当日、あなうれしや、息子の奮闘もあってか、さい君の三種類の商品は、催し物が終了する前に完売したそうです。ありがたいことです。売上げは、総計6千なにがし円になったそうです。
 これは企業活動でいえば、損益計算書に売上げが計上されて、かつ、貸借対照表の借方の『在庫』が綺麗にゼロになっている、ということですね、結構なことです。
 一連の販売を終了したさい君は、帰宅すると、息子にあげる『成功報酬』の計算を始めました。
 すごい、言葉だけじゃなくて、この人本当に利益の20%をあげるつもりなんだな、と改めて感心しながら、しかし、僕は、黙って、彼女の上下する電卓を叩く指を観察しつつ、同時にさい君が、ぶつぶつとつぶやく『計算根拠』に耳を傾けていました。
 「ええと、クッキーの材料は、卵と小麦粉と・・・それからえびせんの材料は・・・それと、袋代とリボン代と・・・」
 ずいぶん細かく計算してるなあ、そんなのだいたいでいいんじゃないの・・・。
 暫く後、さい君は、『利益は2,600いくら円』という数字を導き出し、ひいては『フジの取り分は520円』と結論づけました。
 ここで、僕が興味深かったのは、彼女の利益の計算の仕方です。つまり、彼女は、たいへん細かく計算したとは言え、息子に与える利益の根源を、損益計算書上で言えば、売上高から売上原価をひいた、『売上総利益』をもとにしたんですね。これは息子にとっては幸いだったといえるでしょう。だって、さい君が、さらにその2,600円から、『販売管理費』、-まあ、そんなものは無いに等しいですが、引こうと思ったら、今回の販売活動にかかった『交通費』とか、主たる売り子であったさい君の『当日の人件費』とか、まあ、ひねくりだすことは可能なわけです。-を引いた『営業利益』だの、さらにその下の『経常利益』だの『純利益』だのをもとに息子の『手数料』を計算しなかった、わけですから。
 この520円という金額が果たして一日の労働への対価として妥当だったかどうか、はともかく、販売代理店である息子は、雇用主である母親からの『あんたの取り分は、520円』という通告を素直に喜んでおりました。

 さて、その数日後のことです。
 息子が友人に大真面目な顔で、
 「シュンケイ?いや、それがさ、まだなんだよ。え?いや、それが振り込まれるのが来週だから、ちょっとまってほしい。」
 と電話していました。
 なんだなんだ?とさい君に聞いて見ると、さしものさい君が、笑いを堪えながら教えてくれた話を要約してみるとこういうことだったようです。
 息子は、今回の520円を頼って、友人のしゅんけい君とカードを買いに行く約束をしたんですね。ところが、件の模擬店での販売は『クーポン制』で、実際に現金が支援団体から、さい君の手に渡る方法は『後日振込み』だったんです。それで、息子からの『手数料の催促』にさい君は、そのまま、
 「ちょっと待って。あれは振込みだから、来週。」
 とこれまたドライに返答していたもの、だったんです。
 息子は、早くカードを買いに行こうよ、とせかすしゅんけい君に対して、母親の文言を律儀にそのまんま説明していたんです。
 ははあ、なるほど、と思いながら、これはこれで僕には興味深かったです。
 この状態は、企業の財務活動で言えば、さい君の損益計算書では、売上げも利益の計上も終わっているけれど、貸借対照表上の借方に『売掛金』が出現して、未入金の状態です。その『売掛金未入金』を理由にさい君が息子に支払いをしていなかった、ということです。そこで、企業の財務活動を表す、貸借対照表表・損益計算書以外のもうひとつの重要な指標、すなわち『キャッシュフロー』上の事情を、つまり『資金繰り』について、代理店である息子が支払い活動を督促する『しゅんけい君』に理解を求めていた、わけです。
 『いや、売上げはうちも、契約主も確かに立っているんだけど、今、手元流動性が低くて・・・』ってね。
 ただ、ここで、息子は、『本契単体のキャッシュフローはともかくとして、あなたのところは資産はもっと大きんだから、520円の支払い手数料くらい払える手元流動性はあるんじゃんないの?当該売掛金があなたのところに入金になるまで待たなきゃいけないの?』と、さい君をつつくことまで頭が回らず、さい君のキャッシュフローが自分に対して520円を支払えるようになるのも、また来週の入金を待たなければいけない、と錯誤したわけです。
 さすがにそれは可愛そうだ、いくらなんでもそれくらいのキャッシュ捻出はなんとかなろう、ということで、無事さい君から息子に520円が支払われました。

 ちなみに、このブログを書くにあたって、息子に、
 「おい、あの520円で、ちゃんとしゅんけいとカード買ったか?」
 と聞いたら、
 「うん、一緒にカード買いに行ったよ、200円使った。320円残ったけど、その中からママに100円貸したから、今220円ある。ママから100円はまだ戻ってないんだよね。」
 と予想外に詳細な説明がありました。
 息子は、彼の貸借対照表の借方に母親への『貸付金』を計上していた模様です。ここで、借りたほう、つまりさい君が、その貸借対照表の貸方に『借入金』を認識・計上していなかったら(なんだって息子のなけなしのキャッシュから母親が100円借りないといけないのかしらん?)ちょっと問題なので、さい君に確認したら、
 「うん、確かに100円借りてる。」
 と、これまた平然と言っておりました。
 お互い『健全な仕訳』がなされているようで何よりです。

===終わり===
プロフィール

緑 慧太

Author:緑 慧太
好きな言葉:『終身雇用』
座右の銘 :『負けるが勝ち』

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